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『っ、坂田俺を見ろ!否定したいなら逃げるな!ちゃんと言葉にしろ!!無理して笑うな!!』
坂田の目を見つめながら訴えた
すると、坂田はスルスルと座り込んだ
合わせて向かい合うように座った
坂田「ぁ……う………お、れ……俺は……」
『ゆっくりでいいから、な?』
坂田はゆっくりと頷いた
坂田「俺は、俺はな、殺してない」
『うん』
坂田「俺は、どんなときでも笑っておらんといけないんよ。それが“坂田”やから」
坂田があのときも、あのときも笑っていた理由
でも、辛かったんだよな
『そんなことない。辛いときは、泣いていいんだ』
坂田「俺は、みんなの望む俺(坂田)でおらんと」
自分を偽って、隠して
分からなくなったこともあっただろう
『他人なんか気にするな。お前は、お前らしくいればいい』
坂田「っ、俺は……大切な人たちに嫌われるのが一番嫌や……!!」
仲がよかった人から急に嫌われるのはとても苦しい
『……人に、嫌われなくないっていうのは誰にでもある思いだ。でもそれを恐れて隠していたら、前には進めない』
全部全部、俺と、俺たちと分かち合おう
だって俺たちは
『よく、頑張ったなぁ……。大丈夫。お前は、俺たちの大切な仲間だよ』
俺の言葉を聞いた坂田は涙を溢した
初めて見る、坂田の涙
坂田「ふ……ぅ……ああああああ!!!!!」
ドサッ
堰が切れたように坂田は涙を流し、俺に抱きついた
年相応……いや、それよりも幼い、隠していた部分
俺は坂田の背に手を回す
ああ、いつでも笑っていた坂田はこんなにも弱かった
でも、自分を押さえ込むことができる強い人間でもある
今回はゲージが逆になってしまっただけ
次に坂田が笑うときにはいつも通り、そして、弱さも見せてくれるより人間らしい彼に会えるであろう
『坂田は偉いよ。抱え込み過ぎちゃったな。俺たちは誰も、お前が人殺しだなんて思ってないよ。だってお前は、優しいやつだから』
なあ、笑って?
今度は晴天の青空みたいに清々しいほど輝く笑顔を見せて
平助「………ふざけるな!!!!!!!」
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山犬 - ココアさん» お疲れえええええええええ!!!!! (2019年7月1日 20時) (レス) id: b8d496b207 (このIDを非表示/違反報告)
ココア - 山犬さん» 久しぶりだよぉぉぉぉぉぉぉこっちもテストさーーーーー 終わったぁぁぁぁぁぁぁー (2019年7月1日 17時) (レス) id: 58cb0365d1 (このIDを非表示/違反報告)
山犬 - ココアさん» あれ、久しぶりのココアだ!一回だけなんじゃああああ!!!! (2019年6月30日 22時) (レス) id: b8d496b207 (このIDを非表示/違反報告)
山犬 - 楓さん» 教えてくれるかえちゃんがしゅき!!←なるほど……ありがとう!!頑張るよー!!ってことで続編で会おう!!(( (2019年6月30日 22時) (レス) id: b8d496b207 (このIDを非表示/違反報告)
ココア - なんで高評価一回しかできないのぉぉぉぉぉぉぉぉぁぁぁぁぁー (2019年6月30日 21時) (レス) id: 58cb0365d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:山犬 | 作成日時:2019年4月1日 11時