ほろよいリスタート (ページ8)

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-北斗side-

ピンポーン

「え〜？今何時よ。だれ？」

現在の時刻23:30。
ぶつぶつ独り言を言いながらモニターを確認すると

「ほくとくーん、のも！」

お酒をたっぷり詰め込んだレジ袋をモニターに映るように掲げながら、ふにゃ〜っと笑っているAの姿。

〜〜〜

「酒くさ！A、既に出来上がってるじゃない」
「いや〜まだまだ！ほくとくん乾杯しよ〜う！」

全然真っ直ぐ歩けてないし、部屋に入ってそのままソファに倒れ込むようにして座るA。ビニール袋を漁って缶ビールを開けようとするAの手を止めながら

「ぜ〜ったいやめた方いいって、ベッド貸すからもう寝よ？」

もう目も開いてないじゃんか(笑)ずーっと口元は口角上がってて、目は今にも完全に閉じそうで、いつもより話し方もふわふわしてて、久しぶりにちゃんと酔ってる人見たかも。

「ん、」

Aが両手を広げて抱っこを求めるポーズをしている。
あれ、そんなキャラだったっけ、？

「Aどうしたの今日。なんかあったの？」
「んー、全然ないけど人肌恋しくなった」
「さっきあなたあつ〜いって言って上着脱いでたじゃない」

ハンガーにかかっているAが脱ぎ捨てていた上着を指さす。

「ちがうってば、人の温もりだって」

って謎理論で論された。急に両手を握って『ほくとくんのて、あったかいね〜』と言うA。

「んも〜酔っぱらいさーん？仕事しすぎて疲れちゃってるのよ。はい、立てる？」

手を繋いだまま立ち上がってAをソファから立つよう促す。

「ん〜もう歩けない〜、だっこ！」