ほろよいリスタート (ページ17)

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｢A、｣
｢ん？｣
｢その、さ｣
｢うん｣

ほくとくんがぼんやりしてるというか、心ここに在らずというか。ふわふわしていたからほろよいで眠たいのかと思っていると、名前を呼ばれた。

｢…今日、俺ん家来る？｣
｢行きたい！まだ飲み足りない！昨日酔っ払った私が買い込んだお酒も消費しなきゃだもんね！｣
｢ふはっ、じゃあ行こうか｣

2人で駅の改札を通って電車に乗りこんだ。1駅すぎたところで端っこの席が空いて、ほくとくんが譲ってくれたので優しさに甘えて座らせてもらう。下からチラッとほくとくんを見上げると、スマホを確認中のほくとくん。やっぱり改めて見ると、ほくとくんって肌が綺麗だよね。スキンケア方法を切実に共有してもらいたい。そんなことを考えてたらパチッとほくとくんと目が合った。

｢ん？どうかした？｣
｢え、あ、いや、ほくとくんって肌綺麗だなあって思って見とれてた｣
｢いやいや…でも嬉しい｣
｢あとで洗面台のスキンケアグッズ見ちゃおとか考えてた｣
｢そんな大したことしてないってば｣

照れたように笑うほくとくんの笑顔が見れて、心がなんだかふわふわする。

〜〜〜

｢お邪魔しま〜す、というか、もはやただいま？｣
｢たしかに。おかえりだね｣

元々宅飲み予定だったし、遠慮なくお酒あけますかあ！って意気込んだところで、缶チューハイをあける。

｢んじゃ改めて！かんぱーい！｣
｢ん、乾杯｣