【d!】どっちもお断りだっつってんだろ【相.棒.組】 (ページ10)

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８話ページ10

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今日は休日。ショッピ君の猫カフェに付き合う日。時間の10分前に待ち合わせ場所に着くと、既に彼はスマホを弄りながら待っていた。様になるなぁ。

って違うだろ。まさか私の方が遅いとは。慌てて駆け寄ると、私に気づいたショッピ君はスマホから目を離して顔を上げた。

「ショッピ君！ごめん、待った？」

「いや、俺も今来たとこっすよ。真面目なAさんなら時間前には来ると思ってましたから」

「そっか。よかった」

「……男勝りでも努力したら変わるんですね」

「は？」

「褒めてますよ。俺は素直に可愛いと思いました」

え？今日って男女を意識したデートだっけ？

だったらもっと可愛い格好してくるわ。いやそうじゃない。どうしたショッピ。何のお世辞や。

動揺してる間に「じゃあ行きましょうか」と歩き始めたため、我に返って追いかける。

「え、チーノ君は？」

「チーノは寝坊です。間に合えば後で合流するかもしれませんね」

さぁ行きましょうと変わらぬ表情のままウキウキが顔に出てるショッピ君。仕方ないからチーノは置いて2人で向かう事にした。

やばい、顔に熱が溜まる。こんな顔見せらんない。先輩だろ、堂々とするんだA。ショッピ君の一歩後ろを歩きながら邪念を振り払って、気持ちを切り替えた。

＊kn side

「は？何なんアレ。は？？」

「……」

「なに「待った？」「ううん、今来たとこ♡」って！
完全にカレカノの会話やんアイツらデキとったん？！」

「喧しい」

「そのうえ「可愛い」って！！あのショッピ君の口からあんな素直な褒め言葉ありえんくない？！」

ダメやコイツ。完全に頭がやられとる。

まぁ気持ちはわかるけどな。こうも見せつけられると今すぐにでも乱入して引き剥がしたい。掻っ攫いたい。

でもあかんやん。冷静にならんと馬に蹴られんのは俺らや。下手な事してAの機嫌損ねてもいか……アイツ怒っても可愛いもんなぁ。

「なんやアイツ、他に見せられんレベルで可愛いんやけどショッピのために頑張って着飾ったんか。気に入らねぇかわええやんけ監禁したい」

「どうしたシッマ。いきなり情緒不安定になるな、俺が冷静になる」

あぁ、クソ。そもそもショッピ君が女と休日出かけてる時点であり得んのに。絶対好きやん許さへん。

つか、どこ行くねんアイツら。本当はチーノもおったとかなんとか言ってたけど……まぁ着いてきゃわかるか。

「行くぞ大先生」

「あ、はい」