【d!】どっちもお断りだっつってんだろ【相.棒.組】 (ページ7)

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６話ページ7

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話は変わって私がガチ逃げしてた理由、どうしてもというのでくだらないぞ、と前置きして話す事にした。

「今日の科学の合同実験で、例の非常勤講師さんがとんでもない薬作ったらしくて」

「それ科学なんですか？」

「わかんない。でもその薬、難易度が高すぎて結局みんな挫折したらしいんだけど、なぜか大先生だけ作れちゃったみたい」

「はぇ～」

「その薬って？」

「……惚れ薬」

「…………えっ？」

2人の声が重なる。うん、そうだよねそれが普通の反応だよね。

私も聞いた時はびっくりした。嫌な予感を察したロボロがLINEで教えてくれたから先手を打って逃げる事ができた。ロボロがいなかったら私の人生終わってた。本当にありがとう。

「そんな薬が現実に作れるものなんですか」

「効果は覿面らしいよ。見本用の薬を使ったらシャオロンがゾムに惚れちゃって大変な事になったとか」

「ブフッ」

「え、何それ面白そう！！」

「効果は1時間で切れるみたいだけどね」

余談だがシャオロンは早退したらしい。そりゃそうだよな。哀れシャオちゃん……今度会ったら慰めてやろう。

いや、今は私がピンチになってるわけだけど。

「だからあんなに必死に逃げてたんですね」

「そう！！あんなの捕まったら即アウトだよ、何されるかわかんないしわかりたくもない！」

「まぁ、録画しながら薬で惚れさせた先輩に色々言わせた後≪自主規制≫したりするんでしょうね」

「ヒィィ……！！」

やりかねない……！！

それを考えつくショッピ君もエグい思考してんな。チーノお前も「うわぁ」とか言いながら「有りやな！」じゃないよ。冗談でも言っていい事と悪いことがあるんだからな本当に。

「まぁ、そういう事でしたらトントンさんに報告しておきますんで。午後には教室に戻れると思いますよ」

「何から何までありがとうショッピ君……今度また猫さんクッキー作ってきてあげる」

「ありがとうございます。アレまだ食べてないです。勿体無くて」

「早よ食べろ。腐るだろ」

「え、姉さん。俺には？」

「チーノもあげるよ。クッキー好き？」

「姉さんから貰えるものならなんでもいいです！」

「口が上手いねお前は」

後輩ってやっぱり可愛いな！！

午後、教室に戻ると大先生が泣きながらしがみついてきた。薬は無事トントンに押収されたらしい。本当によかった。

こうして私は平和(？)な日常を取り戻したのであった。