【d!】どっちもお断りだっつってんだろ【相.棒.組】 (ページ16)

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１４話ページ16

・tn side

グルさんが抱えてる子、全然似てない。兄妹じゃないな。でもなんやろ凄く面倒な予感がする。

生徒会室に着くと、珍しく俺らが最後だった。なんでこういう時だけ全員おんねん。

「お、来た来た」

「ん？グルッペン何持ってんの？」

「説明するからとりあえず座れ」

各々不思議そうに椅子を引いて席につく。俺もスマホで最近できた彼女と話してるらしい屑の首根っこを掴んで座らせる。

グルさんは膝にあの子を乗せて、でも皆からは見えないように制服で隠していた。どう見てもセーラー服なんやけどなぁ……黒やからわからんか。

「まず先に言っておくぞ。お前らだから話すんだからな、これから話す事を他言する奴もしくは信じない奴は今すぐ出てけ。ここに居座ると言うなら何も口答えするな、信じられなくても信じろ。いいな」

「……はい？」

「なんや……ちょっと緊張するな」

「いやぁ大したことないやろ」

そう言う鬱にやたら嫌な予感がしてるんだよなぁ。

誰も席を動かない。それを肯定と見て、グルッペンは口を開いた。

「……Aが小さくなった」

…………は？

見やすいテーブルの上に座らせて、被せていた制服をずらして顔を見せる。真っ黒な髪に紫がかった目。丸々とした幼児体型。どこからどう見ても、幼女(ロリ)。

いやいや、Aは高3やぞ。ファンタジーじゃあるまいし幼児化なんてそぉんなベタな、

「「Aーーーーー！！？？」」

あ、ガチ勢×2が反応した。本物や。マジのAや。

ガタァンッと椅子を倒して立ち上がったコネシマと大先生がグルッペンを跳ね飛ばして駆け寄る。はっや。

「テメェらおい、コラ……」

「なんっ、はぁ？！おま、これなんやねん！！一体何があったんやAッ！！」

「他人の空似とかじゃ…」

「馬鹿野郎エーミール俺がAを見間違えるわけないやろが！！なんでこんなっ、元々可愛いのにこんな可愛いの化身になって……！！」

大先生、嘆いてるかそれ？

てか煩いな、今のAは小さいんやぞ。いくら幼馴染でも今のお前らはわからんやろし、自分よりでかい奴らに迫られたら恐怖しかないやろ。

とりあえず落ち着け、と俺が声をかける前にAが動いた。怯えるどころかぱぁぁっと効果音がつきそうなくらいの笑顔で、テーブルの上についた2人の手に小さい手を乗せる。

「こねちゃん！だいちゃん！」

「」

……あっ、コネシマと大先生が死んだ。