【d!】どっちもお断りだっつってんだろ【相.棒.組】 (ページ12)

今日:4 hit、昨日:1 hit、合計:157,780 hit

１０話ページ12

・

「ふぅ、さっぱりした」

汗を流してタオルを首にかけながら冷蔵庫からソーダ味のアイスを取り出す。シャワー浴びた後にアイス食べるの堪んないんだよね。

「A、髪乾かしたの？」

「んー、後で乾かす」

お母さんにそう返答して階段を上がり、自分の部屋の扉のノブに手をかけた瞬間開いた。あれ？まだ開けてないのに、と思ってすぐ鬱が腰に飛びついて来た。

「Aちゃんおかえり～！！はぁ～めっちゃいい匂いするもちもち肌最高」

「ギャァァァ！？」

なんでお前が私の部屋に！！

引き剥がそうとして気付いた。部屋の奥にもう1人いるじゃないか。開けっ放しのタンスから引き出したであろう私の下着を手にしている変態野郎が。

「おう、おかえり」

「おかえりじゃねぇぇえ！！！」

全身の筋力を使って引き剥がした鬱を平然としていたコネシマへ投げ飛ばした。

その後、話を聞けば私がシャワーを浴びてる間に家に上げたのは私の母だった。おい。勝手に娘の部屋に男2人も上げるんじゃないよいくら幼馴染でも。

てか、目の前に正座させてるのに2人とも全然堪えてねえなどこ見てんの。

「Aちゃんの生足……短パンってええな、その絶対領域に手入れたい。揉みしだきたい」

「つか、髪乾かしてないやん。うん、アリやな！風邪引くと思ったけどいっそ引かせて弱っとる姿も見るのもええわ」

「え、びっくりするぐらい反省してないやんお前ら」

てか、怖。もういいや……アイス食べよ。

封を開けてベッドに腰掛けながら咥えると、2人の目の色が変わった。え、何。何でスイッチ入った？

「は？えろ。Aちゃん、そんなんされたら僕の息子が元気になってまうんやけど」

「いや何もしてないですけど。言いがかりつけるのやめてください」

「いやほんまに。ただでさえ風呂上がりのAちゃんに触れて興奮してたのにこれはちょっと、贅沢が過ぎますねぇ！！」

「イヤァァァァ！！」

鬱はセクハラ罪で逮捕した。つっても縄でぐるぐる巻きにしただけだけど。今思えば体だけでよかったかもしれない。動揺のあまり足まで拘束してしまった。

いや、これでいいのだ。アイツなら足だけでもセクハラしてきそうだし。

「わあぁぁんAちゃぁぁあん」

「今日はもう床で寝ろ。布団はかけたる」

「え？Aちゃんと同じ空間で寝れるの？しゅき」

「コネシマ、それ連れて帰ってね」

「いや、俺は帰らへん」

帰れよ頼むから。