北斗side ページ14
あれから日は経ち、
大我と会う約束をした当日になった。
やっぱり、正直に話して、突き放されるの怖い。
でも、隠し続けて接し続けるのも悪い。
約束した場所に着いた。
『あ、ほくと!』
先に大我が着いていたっぽい。
「待った?」
『俺が早く来すぎただけだから。』
「そっか。」
『どうするの?』
「服とかアクセサリーが欲しいなぁ、って。」
『いいね、行こっか!』
「おぅ」
そうして、服屋や雑貨屋に向かうことにした。
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しばらくしてから、隠していた事すべてを大我に話すためにカフェに寄った。
「今日はありがとね。」
『ううん。誘われると思ってなかったから嬉しかった。』
「でね、俺、大我に言わなきゃいけないことがあるんだ。」
『何?』
「俺、同性愛者なんだ。」
『…。』
「なんか…、ごめん。引いた?」
『ううん、違う。びっくりしただけ。
北斗、かっこいいから彼女いるのかな。とか思ってたから。』
「でさ、樹に俺のことを聞いた時、わけありとかそういうこと、言われなかった?」
『あ、言われた。』
「なんて?」
『家族に捨てられた。とかそれこそ、わけあり。とか。』
「その理由がこれのわけ。
今なら突き放していいよ。無理だと思ったら離れて。」
『離れない。北斗だもん、
素直に話してくれた北斗ともっと仲良くしたい。』
この言葉になぜか、一粒の涙がこぼれた。
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作者名:友 結 。 | 作成日時:2019年8月7日 22時