74 ページ24
「「失礼します。」」
部屋の中心には、Aが眠っている。
奥の方では、伊作先輩が机の上で何かをしていた。
「伊作先輩?」
喜八郎がそう呼びかけるも、気づいていないらしい。
「「伊作先輩!」」
「わぁっ!」
俺達が声を揃えて名前を呼ぶと、ビクッと肩を震わせ、俺達の方に振り向いた。
「あぁ、ごめんごめん。気づかなくて…。」
「伊作先輩、大丈夫ですか?」
兵助がそう尋ねるのも無理はない。
先輩は明らかにやつれていた。
目の下には大きなクマができ、少々痩せたように見える。
部屋の中心で眠っているAよりも、こっちの方が病人に思えた。
「大丈夫、大丈夫。」
伊作先輩は笑ってそう言った。
「一旦、休みなさいと言っているんですけどね。」
そう言って、誰かが保健室に入って来た。
「「新野先生!」」
新野先生も伊作先輩ほどではないが、疲れているようだった。
「Aさんをどうしても助けるって言って聞かないんですよ。」
伊作先輩の居る方に目をやると、あちこちに本が散乱していた。
「長次にも頼んで、色々な学術書とかを持ってきてもらったんだけど、Aの病名も治療法も見当たらないんだ。」
それもそのはずだ。
どの学術書を見ても、怨霊のことなんて書いていないだろう。
伊作先輩が少し気の毒になった。
✯✯✯
いつぞやのお話で、読者の皆様のお名前にする所を、なぜか別の名前を入れてしまっていました。
「恥ずかし〜」
…と松千代先生並みに恥ずかしがっております。
本当に申し訳ないです。
もしミスにお気づきになりましたら、コメント欄に書いて頂けると幸いです。
59人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
nayu(プロフ) - 白狐さん» コメントありがとうございます!了解です!順次、作成していきます(`・ω・´)ゞ (8月5日 7時) (レス) id: 754bc10f42 (このIDを非表示/違反報告)
白狐(プロフ) - お話を読んで面白かったです、連日の猛暑が続いてますので熱中症などにお気をつけてください。それであの落ち着いたらでいいですので、富松作兵衛を中心とした三年ろ組の絡んだお話が読みたいです。 (8月4日 19時) (レス) @page10 id: 9822cc9766 (このIDを非表示/違反報告)
nayu(プロフ) - 夜桜ほたるさん» コメントありがとうございます🥰了解です!五年生編が終わり次第、六年生多めの話も作りたいと思います。 (7月31日 22時) (レス) id: b0b40a7cac (このIDを非表示/違反報告)
夜桜ほたる - すごく面白いです!!!更新楽しみにしてます〜!!・・・・できれば6年生のお話が見たいです!お願いします〜 (7月31日 20時) (レス) @page8 id: 1600cbbb8f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:nayu | 作成日時:2023年7月24日 17時