Two＿Help me ページ6
『なんでもない、ちょっと声が聞きたかっただけだけ。じゃあまたね』
そう言って、勝手に通話を遮断した。
返事を聞くのは怖かった。
カルマくんが、私が守り抜きたいこの秘密に、気づいてしまいそうで。
男たちは睨んできた。
言葉も出ない、とでも言いたげな表情。
「てめぇ…」
「勝手なことしやがって」
胸ぐらを掴まれて、しっかり目線が交わる。
曇った瞳に、美しい光は全くない。
『呼びたくない。カルマくんを、…ここへ、…呼びたくない』
カルマくんが傷つくことは嫌。
私のせいで傷つくことは、もっと嫌。
安穏とした、普段と何も変わらない1日を、今日も当たり前のように過ごしてほしい。
私は、心からそう願っている。
まるでシスターにでもなったかのような気分だ。
まさかこの私が、こんなにも誰かの幸せを願う日が来るなんて。
カルマくんに傷ついて欲しくないのならば、自分が傷つかなければならない。
分かりきったことのはずなのに、今はそれがどうしようもなく不安で、どうしようもなく怖い。
本当は呼びたかった。
助けてって、そう言いたかったんだ、きっと。
だけど言えなかった。
私のせいでカルマくんの日常が壊れてしまうことが、自分を痛め付けられることよりも怖かった。
「仕方ねぇ。赤羽の奴が後悔しちまうんなら、何でもいいだろ」
「あぁ、この女が呼ばねぇから悪いんだ」
体に、彼らの手が触れる。
途端に体が強張った。
これからされるだろうことに想像がついてしまえば、より怖くなった。
いっそ殴ってくれればいいのに。
こんなことされたら、私はカルマくんとどう接したらいい？
これだけ複雑な事情があったとしても、他の男と体を重ねるこの行為は、浮気に入る？
何度も鳴る携帯。
相手は当然カルマくんだ。
男たちが私に促す。
出なくていいのか、と。
出たくはないのか、と。
そうだ。
私はこの電話に出て場所を伝え、それから助けを求めるだけで、もう何もされやしない。
だけどカルマくんは？
私が助けを求めれば、彼はきっと来てくれる。
そんなとき、ふっと何かが脳内を過った。
�� ダメ、困ったときはお互い様、でしょ？ ��
ううん、ダメ。
そんな言葉、思い出しちゃ。
.
Two＿Help me
(I want someone to help me.)
(Oh,Just kidding.)
(The someone is only you.)
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さくら(プロフ) - え、徳島なんですか！私も徳島出身なんですよ！ (2018年7月15日 6時) (
レス) id: 32f861f453 (このIDを非表示/違反報告)
あずみ(プロフ) - そらる大好き結衣。サンさん» ありがとうございます！題名気に入ってます。笑 (2018年5月25日 16時) (レス) id: 2b331bc7c5 (このIDを非表示/違反報告)
そらる大好き結衣。サン - 感動…！！！泣いちゃいました。笑 最高です！ (2018年5月25日 12時) (レス) id: 220185e22c (このIDを非表示/違反報告)
あずみ(プロフ) - そらる大好き結衣。サンさん» 了解です、ご期待に添えるよう頑張ります。笑 いやいや、東京から見たって都会ですよ！笑 私も徳島けっこう好きです！ (2018年5月24日 16時) (レス) id: 2b331bc7c5 (このIDを非表示/違反報告)
そらる大好き結衣。サン - あーーー。本気で！あずみさんの作品大好きやから、どうなるんか楽しみにしてます！それと、兵庫って、中途半端じゃないですか？笑東京から見たら田舎で、それこそ徳島から見たら都会。俺田舎好きですよーー！近くに山とか川とか…めっちゃ憧れます！ (2018年5月24日 16時) (レス) id: 17db40430b (このIDを非表示/違反報告)
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