検索窓
今日:4 hit、昨日:1 hit、合計:1,146 hit

晩餐会へのお誘い ページ5

?「っ?!」

『ふふっ、目は口ほどに物を言うわよ』

私の言葉が図星のようで驚いた顔の男性は

?「…これは俺の負けだな…」

?「…ったく」

?「…ねぇこの子…まさか美虹と同じ?」

(…美虹?)

?「恐らくな」


同時刻──

自席に深く腰かけながら、揺れる燭台の炎を見つめていた男性が声をあげる

?「ねぇ、セバスチャン」

セバス「はい」

セバスチャンと呼ばれた執事らしい身なりの男性は、片付けの手を止め、主の方へ姿勢を正す

?「どうやら美虹と同じ所からきたお客様みたいだ。迎えに行ってきてもらえるかな?」

?「そろそろ晩餐会の時間だしね」

セバス「美虹と同じ……承知しました」


?「んじゃ、一緒に晩餐会出よー」

『え?』

?「お前…まぁ…仕方がねぇ」

(…この人たちの会話を聞いてると…おおかた戻るのは時間がかかりそうね…)

(ルーヴル美術館とも…扉は繋がっているが…根本的に違うどこか…)

そうひとりで推測していると…

セバス「皆さん」

廊下の奥から執事のような身なりの男性が歩いてきた

セバス「時間ですので食堂へお集まりください」

男性の視線は、私を捉える

セバス「もちろん、貴方もですよ」

「この屋敷の主が、貴方のことをお待ちしております」

『…わかったわ』

疑問は残るがここはついて行った方が良さそうね

(ここに住んでいるなら、扉の開け方も知っているだろうし)

セバス「では、ご案内致しましょう」

コツコツとヒールを鳴らし男性について行く

暫く廊下を進んでいると、どこからか繊細なピアノの旋律が聞こえてきた

(無駄のない弾き方…プロね)

(作曲家かしら…)

?「モー君、相変わらず熱心だねー」

男性の呟きに執事らしい男性は小さく息をつくと、扉の前に立ち軽くノックする

セバス「失礼します」

「いらっしゃいますよね?食堂へいらしてください」

ピアノの音色が止み、ほどなくして部屋の中から男性が姿を現した

?「…邪魔」

セバス「約束のお時間ですので」

?「……」

(あら、綺麗な人ね)

扉の中から出てきた男性の髪は蝋燭の灯りに照らされて、その銀色がきらきらと光って見えた

冷たい美貌の男性は、ふとこちらへ目を止めると、眉を寄せた

?「さっきから騒がしいけど…まさかこの人間もあそこから来たの?」

(…も?)

?「はぁ…」

そうため息をつくと、男性は興味を無くしたように私の横をすり抜け、階段を下りはじめる

晩餐会の出席者→←扉の先の屋敷



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (4 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
3人がお気に入り
設定タグ:イケメンヴァンパイア , イケヴァン , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:朱華 | 作成日時:2021年1月24日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。