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「おやおや、そこは行き止まりですよ？」
「ひっ、何で追いかけてくんだよ」
日々樹は笑う。その貼り付けた笑顔を見て男の中の恐怖心が湧き上がる。
男はあの中学を去る前に日々樹と出会わなかった為同じ部所属だが一度も関わりはない。
しかし、男は日々樹の存在を知っていて日々樹も同時に男の存在を知っていた。
互いに向ける警戒心。しかしその警戒心は同じでは無い。
邪魔をされないか窺う“警戒心”
大切な人を守る“警戒心”
「貴方が汚した衣装、弁償して貰わないと困りますねぇ……」
「汚した？何のことだよ」
「誤魔化しても無駄です。既に目撃情報は集まっていますよ。どうぞ」
まるで雨のように天井から降ってきた紙切れ。
そこには男のした行為の一部始終が全て撮られた写真の束であった。
床に乱雑に散らばる写真を男は必死に集めるが、日々樹は写真を踏む。
「……何するつもりだ」
「何をしましょうかね。折角綺麗に撮れた写真です。ネットに載せて貴方の通う名門役者養成学校から退学して貰いましょうか」
「ふざっけんじゃねえよ！！」
日々樹に向かって隠し持つ刃物を向ける。
しかし、咄嗟に驚いたものの日々樹は華麗にそれを避けた。
ナイフは床へ落ち金属音が部屋に響く。己の足へ転がってきたナイフを手に持ち、日々樹は目を伏せた。そして、一息吐いて蔑む目で男を見た。
「本当に貴方、目障りなんですよ。次、彼に手を出したら今度はコレでその目を抉り出してやりましょうか」
「ッ、化物かよ」
「私から見たら貴方の方が執着深く一人の人間を陥れようと悪事を働く、酷く醜い化け物、否生ゴミ以下の人間に見えます。本当になんて可哀想なのでしょう」
男は俯く。多少の罪悪感があるのかもしれない。当然だ。この男のせいでAは舞台へ立てず今回の演劇へも感じる必要の無い罪悪感が積もっただろう。
この男のせいで、人生が狂わされたと言っても過言では無い。
しかし、男は罪の重さに気づけなかった。
「……アイツが、アイツが、全部悪いんじゃないか。俺から全部奪おうとしてウザイんだよ！！俺は被害者だ。あんな奴がこの世に居なけりゃ、」
「貴方、なんて言いました？」
目を見開いて、声を荒らげる彼。
日々樹は冷めた目で、彼の唇へ人差し指を置く。肝が冷えたのか男も声を失った。
そして、親指を下に向け口角を上げた。
「地獄に落ちてください。この屑野郎」
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どぽぽ(プロフ) - レモンさん» こちらも読んで頂けるとは…！一次創作だけでなく二次創作まで読んで頂けるなんて本っ当に嬉しいです✨日々樹はあんスタの中でも個性強めですが良いですよね！レモン様の優しいコメントに心が染みます……😭応援ありがとうございます！ (2023年2月25日 23時) (
レス) id: 7f61df18d8 (このIDを非表示/違反報告)
レモン - こちらのお話もすごく良かったです！日々樹………私あんスタまだハマりたてmusic勢のにわかですが、日々樹良いなと思い始めました！どぽぽ様いつも素晴らしい作品ありがとうございます！別作品をいくつか掛け持ちされてますが頑張ってくださいね(*^^*)応援してます！ (2023年2月25日 23時) (レス) id: 069557edb4 (このIDを非表示/違反報告)
どぽぽ(プロフ) - 田中奏天さん» 結構長いお話なのに一気見お疲れ様です！！日々樹渉良いですよねー！日々樹渉メインの小説も今後増えたら良いですよね(*´ `*)コメントありがとうございます！ (2022年7月5日 23時) (レス) @page50 id: 7f61df18d8 (このIDを非表示/違反報告)
田中奏天 - コメント失礼します。一気に全て読みましたが、とてもすごいと思いました。私もこれくらい語彙力がほしいです(笑)日々樹渉好きなのでほんと嬉しかったです。 (2022年7月5日 22時) (レス) @page50 id: 783bc2bad6 (このIDを非表示/違反報告)
どぽぽ(プロフ) - 結桜さん» 当初から！？長い間ありがとうございます！！私もこの作品を書く時間が楽しかった為完結するのは嬉しいけれど名残惜しい気持ちがあります(><)最後まで楽しんで頂けて光栄です！素敵な言葉ありがとうございます。こちらこそ、本当に今までありがとうございました！ (2021年2月22日 0時) (レス) id: 7f61df18d8 (このIDを非表示/違反報告)
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