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たった一度のキス【逆先夏目】 ページ16






彼のライブを見たりと、徐々に距離は縮まり、もう家庭教師になって1年が経った。








『そろそろ夏目くんも卒業だね。俺も家庭教師もうちょっとで終わりか』

「先生、卒業出来たラご褒美が欲しイ」

『え、また?』








相変わらずご褒美を強請ってくる彼。

まあ、卒業の時くらい良いか。


そう言うとニコリと笑ってこう告げた。








「先生が欲しイ」

『……うーん、それは無理かなぁ』









そう答えると、つまらなさそうな顔をする。


何か高いステーキでも奢って欲しいなら頷くけれど、流石に自分の体なんて無理だな。









「じゃあ、仕方ないネ」









その言葉に、つい「えっ」と声を漏らしてしまう。


いつもの彼だったら、もっと執着深く諦めないのに今日は数秒で諦めた。

いや、普通は良いことなんだけど……。なんだか、寂しいと思うのは気のせいかな。





























『卒業、おめでとう』









無事、彼は卒業出来た。

そして俺がもう彼の家に行くことはない。









「先生、今までありがとウ」

『こちらこそ、ありがとう。……なんだか、卒業出来ることは良いことなんだけど少し寂しいね』

「……それはなんデ?」









不思議そうにいや何かを見抜いているような瞳で見る。


正直なことを言うのは恥ずかしい。でも、最後で、もう会えない人だ。どうせならどうにでもなれ。









『……夏目くんにさ、結構求愛されていたけど、それも少し嬉しかった。一緒に居て、楽しかったし、まあ俺もこんなこと思っていなかったんだけどさぁ……』








言ってることの恥ずかしさを自覚して、顔が赤くなるのを隠すために両手で顔を抑えながら、自然と足が沈んでいく。









『なんでだろ……。俺ってそんなにチョロくないはずなんだけど。やっぱり、これから毎週会えなくなるのも、なんか寂しいなって思っちゃ、』









途端、唇で俺の口が塞がれ、言葉も止まった。



え、な、何が起こってるの

そっと触れるだけの唇はすぐに消え、無くなり、状況が分からず俺の口は開いたままだ。









「キスはネ、魔法なんだヨ」

『え、』

「相手のことヲ意識させることが出来るシ、愛を伝える1つの魔法でもあるんダ」








そして、夏目くんはにっこりと笑いながら、こう告げた。








「卒業したかラ、ご褒美もらっていいよネ?先生」

『……本当に、困っちゃうなぁ』








目を細めて笑う彼は、ネコのようで相変わらず厄介そうな顔だ。







ーーー
咲耶さんリクエストありがとうございます

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どぽぽ2(プロフ) - apipeさん» 了解です!! (2019年8月8日 21時) (レス) id: 7f61df18d8 (このIDを非表示/違反報告)
apipe - 宗さんとみかちがいいですか! (2019年8月8日 20時) (レス) id: 6a53dc23ed (このIDを非表示/違反報告)
どぽぽ2(プロフ) - apipeさん» キャラ誰がいいですか?? (2019年8月8日 16時) (レス) id: 7f61df18d8 (このIDを非表示/違反報告)
どぽぽ2(プロフ) - apipeさん» 分かりました!リクエストありがとうございます^^* (2019年8月6日 7時) (レス) id: 7f61df18d8 (このIDを非表示/違反報告)
apipe - 2人が夢主が好きで夢主にアピールしてるのに全然きずかないのが見たいです。 (2019年8月5日 23時) (レス) id: 6a53dc23ed (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:どぽぽ | 作者ホームページ:どぽぽ  
作成日時:2019年6月28日 22時

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