【ツイステ】気持ち悪いふたり【男主】

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　今日は厄日か何かか。想い人に見られただけではなく、補導されるなんてもう終わりだ。消えてしまいたい。




「ネットでこういう相手を探す高校生を取り締まってるんだけど、君が好みでつい職務放棄して味見しようと思っちゃった。ごめんね」

『え、え、え、す、すみません。親にだけは言わないで下さいお願いします』



　
　ベッドの上で土下座をする。すると、男は困ったように笑った。



　
「じゃあ俺の事も黙ってくれる？これでおあいこ」




　こくこくと頷いた。それを見て男も目を細めた。そして、二人で脱いだ服を身につけた。


　冷静になれば本当になんて俺は馬鹿な事をしたんだろう。こんな警察は普通に考えたら駄目だが不真面目な人で本当に良かった。




「やろうと思ったけど泣かれたら流石に俺も頭冷えたよ」

『本当にすみません……』

「いいよもう。そういえばさぁ、掲示板で話してた好きな子ってさ、もしかしてさっきの子？」




　掲示板では好きな男の事を忘れさせて欲しいから抱いてくれと書いた。だが何故エースがその想い人だとわかったのか。

　疑問に思いながらも頷くと、彼はしたり顔で話した。



　
「だって君、あの子に出会ってから上の空だし」

『……はい、そうです。見て分かったでしょう？可愛い隣の彼女。俺なんて眼中にも無い』

「あはは、まあノンケだからね。でも、もういっそ告って殴られるのもアリじゃないかな」



　
　何を言い出すんだこの男は。そんな事が出来ていたらとっくにしてる。今の友人関係が崩壊するじゃないか。いや、友人関係はもう壊れたか……俺、ゲイだってバレたし。
　



「殴られるとスッキリするよ。俺、今までも初めての男の子とか食ってきたけどさ、ちょっと反省したし」




　ゲスな事を爽やかに笑って話す。もっと反省するべきだと思うが、今の俺は何も言えない立場だ。



　
「もし振られたあとも俺が慰めてあげるよ。今の俺なら、本命には優しいよ？」

『……要りません。他から情けを貰うよりも、好きな人に殴られる方がずっとマシなんで』




　そして服を着終えた俺は申し訳程度にお金を置いて部屋から出た。

男は少し拗ねたように眉を下げたが「またね」とヒラヒラ手を振る。こっちはまたが無いことを願いたいものだ。


　エースに会って話をしよう。そして殴られてスッキリしたら転寮して。そう考えながら外へ出て箒に乗ろうとすると誰かに腕を掴まれた。




「やっと来た」




　その声の主は丁度脳裏に思い描いていたエースだった。




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