【ツイステ】攻略できないキミのこと【男主】

31.男子高校生 ページ31

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「何食う？」

『まだ決めてないかな』

「俺はカレー」









クラスメイトと適当な雑談をしながら歩く。


バイキング形式というのは凄く良いと思う。好きなものをそれぞれが選べるなんてミドルスクールの頃では無かった。

クラスメイト達と「これは当たり」「これはまあまあ」とジャッチするのも結構楽しい。









『……ん？何をそんなにニヤニヤしてるの』

「これ、ドリンクのジュース全部混ぜたんだよ」









悪い顔をして笑う彼は、テーブルで待ってるモブ･ムラビトくんに渡すようだ。
ジュースは一見、コーラのような色をしているが匂いからこれは本物だと思う。


置いてあるドリンクの種類は様々。
コーラ、サイダー、レモンティー、ミルクティー、更にはコーンスープ等、多くの物が用意されている。


それを全て混ぜるなんて、恐ろしい子……。









「おーい、モブ。持ってきたぞ」

「サンキュー。コーラ好きだったの知ってたんだな」









モブくん、騙されるなよ。


しかも絶対此奴コーラ好きとか知らなかったし。
まあいい。俺もそんな善人でもない。こういう反応を見ることが好きだったりする。






わざわざ、コーラの匂いをちゃんと嗅ぐわけがなく、勢いよく飲んだ。









「ウボゲェ！！！」

『ぷッ、あははっ、は、吐くなんて』









ゲテモノジュースは見事、彼の口から溢れた。
テレビだとこのコーラはきっと虹色かモザイク、それとも綺麗な船の様子に変えられているかもしれない。



耐えることが不可能なほどの爆笑ものだ。
周りも笑い転げるほど爆笑している。


腹を抱えるほど笑っていると、彼が口からゲテモノジュースを垂らしながら、斜め先に座る俺を見ていた。




目に薄らと浮かぶ涙を拭いながら言った。









『ドンマイ。ちゃんとジュースは拭いてあげるよ』

「……好きだ」

『え、吐いたのに？』









一応作戦を聞き共に見届けた罰としてちゃんと吐いたジュースは処理してあげよう。


彼の好きという言葉に疑問を抱く。
あんなに吐いてたのに強がってるの？流石にその誤魔化しは通用しない。






しかし、俺の両手を握り真っ直ぐな眼差しで言われた。









「恋に落ちたかも……。A」









え、何で今？






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