71。 ページ22
.
『……姫宮さん、大丈夫ですよ……え、消えた』
やっと書記から予定を入れても良いということを聞けたのだが、既に桃李の姿はなかった。
そして、昼休みの終わりのチャイムがなり結局Aは日曜日のことは一旦置いておき、席に着いた。
.
.
一方、アイドル科の1年教室はパニック状態になっていた。
それも全て勘違いをした桃李のせい。
少し前に時間を戻す。
桃李は全力で走り、アイドル科以外の科の生徒が集う校舎から、自分の校舎まで戻った。
そして、教室の前まで着き扉をガラッと開く。
「あっ、桃李くんおつかれーどうだった?」
ゆうたが話しかける。
しかし、桃李は下を向いたまま。何があったのかを聞こうとすると、突如桃李は顔を上げた。
「Aに、彼女がいた!!」
「……ええ!?」
遊びに誘おうとした他のメンバーも大声で驚いた。司なんて「What?」と言い残し口を開けたまま固まっていた。
すると、隣のA組からもなんだなんだと人が集まる。
そして事情を説明すると同じ予想通りの反応をした。
「え、か、彼女でござるか……」
「Aくんに彼女がいたなんて……」
「だから、彼女さんとデートで俺たちの誘いを断ってたんスね……」
アイドル科の生徒は、アイドルだから彼女なんて作ってる人はいない。
だから、恋バナなんて1度もしたことない。
せいぜいしていたとはいえ、中学の頃くらいだと思うがこの学年は特に恋愛に疎い。
だから、「彼女」という存在を想像すら当たり前のようにしなかった。
「まあ、そうだよね。Aくんは俺たちとは違って、音楽科で恋愛をすることは普通だし」
「そ、そうですよね……。Aくんかっこいいですし、優しいですもん」
友也と創は納得する素振りをするが、実際のその姿は目が笑ってなく、ワナワナと震えている。
「しののーん、遊びに来た、って、どうしたの!?いじめられたの!?」
「あ、明星先輩……」
比較的に落ち着いていたひなたが事情を説明すると、またスバルも固まった。
「ホッケー!!ウッキー!!サリー!!」
猛スピードで階段を駆け上がり、仲間の名を呼んだ。
こうして、勘違いはまた拡大していくのだった。
.
1024人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
どぽぽ2(プロフ) - そぬんさん» 完結の形が不安でしたがコメント頂きとても嬉しいです(*≧▽≦)コメントありがとうございます! (2020年7月17日 20時) (レス) id: 7f61df18d8 (このIDを非表示/違反報告)
そぬん - 感動しました!!最高の完結でした!!! (2020年7月17日 20時) (レス) id: 5ad600b11d (このIDを非表示/違反報告)
どぽぽ2(プロフ) - (*´ω`*)さん» そう言って下さり有難いです!正直かなり巫山戯ている番外編なのですが機会があればまた公開しようかなと思っています(^^ゞ (2020年5月12日 19時) (レス) id: 7f61df18d8 (このIDを非表示/違反報告)
(*´ω`*) - 番外編……………?何それ見たいです,|д゚)チラッ (2020年5月12日 19時) (レス) id: bf98a4ceac (このIDを非表示/違反報告)
どぽぽ2(プロフ) - 髪様さん» こちらこそ素敵なコメントありがとうございます!アオハル良いですよね。こんな青春を私も送りたい……(無理) (2020年4月27日 12時) (レス) id: 7f61df18d8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ