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32。 ページ33






『はぁ……』





大きなため息を盛大に吐いた。


何故かって?
そんなの知らないし理由も知りたくない。多分生意気な一年との共同授業が原因じゃないかと自問自答をする。因みにこの流れは既に十回はしている。



すると、運が悪いのかは知らないが、今最も会いたくない二人組が俺の横に現れた。






「人の子、目を輝かせて何をするのか?」

「明日の弁当に入れる食材を調達しに行くの」

「ディアソムニア寮にある食材も持って行って良い。その代わり、僕にも作って欲しい」

「いいよ!」





何時からこの小説は少女漫画に変わったんだ。


マレウスくんは「ツノ太郎」と彼に呼ばせていることを何も言わない。そして彼に対してずっと笑顔。

初めてだ。この学校では大抵マレウスくんは避けられているのに。





「あれが獲物かい?」

『ひっ、ちょ、何この人。その弓誰かに刺さって怪我したら危ないでしょうが』

「ボーテ……てっきりあの二人の間を切り裂いて欲しいと願っているのかと思えば、まさか愛する人を怪我させない為に己の希望を蔑ろにするなんて流石ロイヤルソードアカデミーの生徒。寛大だ」






なんかよく分からない方向に勘違いしているんですけど……。


てか、この人の気配本当に全く感じないし一体何者なんだろう。警戒心丸出しに睨んでみたが、表情を変えず彼は相変わらず微笑む。
感情が読めない彼に少し戸惑いを覚えていた。






「君たちはパートナーだろう?嫌ならば竜の君(ロア・ドゥ・ドラゴン)に直接言えば良いんじゃないかな。彼も君に心酔しているだろう」

『別に面白い人間だからって俺の事構ってるだけで、パートナーでも何でもないよ』

「……実に不思議な事を言うね。あんなに君に執着しているのに」






どうだか。

運命だとか結婚しようだとか言ってくるが、一度も「愛してる」「好き」という愛情表現を示す言葉はかけられた事が無い。


やっぱり、彼の俺への好意は少しズレているのだと思う。本人や周りは気づいていないのかもしれないけれど。






『本心は分からないよ。俺、マレウスくんの事、何も知らないし』






そう。俺は何も知らない。

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どぽぽ(プロフ) - きのこさん» ウッッッッッ嬉しすぎて胸に刺さりました……!!ありがとうございます! (2021年3月21日 23時) (レス) id: 7f61df18d8 (このIDを非表示/違反報告)
きのこ - ハァァァァッッッッ!!好きですぅうう!!! (2021年3月21日 22時) (レス) id: 402b432e1e (このIDを非表示/違反報告)
どぽぽ(プロフ) - kanameさん» 嬉しいです!!読者様を笑わせることが出来て良かった(≧▽≦)これからもお楽しみに! (2020年11月28日 8時) (レス) id: 7f61df18d8 (このIDを非表示/違反報告)
kaname(プロフ) - 面白すぎてニヤニヤしてました!続き楽しみにしています! (2020年11月28日 4時) (レス) id: 2af994e445 (このIDを非表示/違反報告)
どぽぽ(プロフ) - ののさん» ありがとうございます!暖かいコメント、とても支えになります(*´∀`*)読んで下さり本当にありがとうございます<(_ _*)> (2020年11月11日 23時) (レス) id: 7f61df18d8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:どぽぽ | 作者ホームページ:どぽぽ  
作成日時:2020年10月31日 22時

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