【ツイステ】糖度2分の1。【男主】

４０。 ページ41

･







瞬間、リドルくんの姿は消えた。

どうやら後ろにレオナ先輩まで居たらしい。





巻き込んでしまった。

だから、俺のユニーク魔法はあまり使いたくないんだ。




「薔薇の迷宮(ラビリンス)」

俺の魔法で作られた異空間の迷路に迷わせることが出来る。魔法を解く方法は簡単だ。迷い込んだ相手一人でもゴールできるまで。

それまで、俺自身が迷路から脱出させることも出来ない。








戻ってくる保証は何一つ無いが、あのままリドルくんと話していたらオーバーブロットしてしまうかもしれなかったし、ちょうど頭を冷やすのに良かったかもしれない。



はぁ……本当、俺って駄目駄目だ。









･









･









ＮＯside。









「チッ、どこ行っても行き止まり、何時なったら出られるんだ」









レオナが何時までも変わらない木々を殴る。しかし、木々はまるでコンクリートで出来ているかのようにビクともしない。



ユニーク魔法で砂にしようとしたが、無効。


ここは一体何処なのかとレオナは早く脱出したい不安とゴールが見えない道に対しての怒りが混ざり合い、情緒が落ち着かずついそこら辺にある無機物に対して怒りを顕にしてしまう。







一方、リドルは真逆でただ真顔で目印を付けたり等、脱出出来るために冷静に動いていた。

そんなリドルの様子を見て尚レオナは腹を立てる。









「よく冷静で居られるな。こんな訳分からねえとこで」

「不安だ。怖くて仕方ないよ」

「あ？」









予想外の返答に対して口を開けたまま固まるレオナ。


不安そうな声に反して表情は固く真顔で本心なのか疑ってしまう程。
しかし、リドルは驚愕しているレオナに対して何かを追求する訳でもなく、ただ弱音を吐いた。









「本当は、Aに帰ってくれと言われて辛いし悲しい。でも、今僕が赤ん坊のように泣き叫んでもAは優しく受け入れてくれる。それじゃあ駄目なんだよ」










「Aの優しさにつけこみたくない」
その言葉は、前にラギーと話していた時にレオナが考えていた事ととても似ていた。

……やっぱり、一応Aが惚れた人間だ。それなりに自分の意思をちゃんと持っている。



レオナは本当は俺が奪ってやる等とからかってやろうと思ったが口を閉じた。









･

４１。→←３９。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す