誰だって泣きたくなる時はあるbyテンガイユリ ページ2
最近ついていないな。アルバという名前で考察などの動画を上げている雨夜優はそう思った。出かけると階段で滑り、急な雨に降られ、ならばと家にいれば足をぶつけ、スマホを落とし、ゲームのセーブは消える。そんな事が続き、ストレスが溜まっていた。その日はアンチの心ない言葉がなぜか妙に引っ掛かった。
優は人に当たるような人間ではなかったし、ストレスで何かに支障をきたすことは無かった。少しでも癒されようと、ゆっくりとお風呂に入り、ベットに入り寝た。
「ひっやめろ! くるな!」
大嫌いなアイツらが集団でよってくる。正確には分からないが300は超えているだろう。背後は壁で逃げ場はない。そしてとうとうアイツらが自分の足に登り始め、体をどんどんと登っていき……
そこで目が覚めた。慌てて起こした体に汗がつたっていく。
服が汗でベタついて気持ち悪い。
シャワーを浴びようと部屋の電気をつけると部屋の床にはあの忌々しい、先ほど夢にも出てきたアイツらが。一匹ではなく何十と。
そこでもう限界だった。最近のついていない出来事と、先程の悪夢。そして何十と部屋にいる黒光りするアイツら。
立とうとした体を戻し、ベットの隅に座ると、震える手で携帯を取り、メッセージアプリを開く。
そして恋人の彼に一言だけ送り、布団を体に巻きつけ俯いた。
アルバあいたい
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作者名:らなこな&テンガイユリ様 x他1人 | 作者ホームページ:無い。
作成日時:2020年3月9日 11時