一万やるから、ハグさせて【五条悟】

６.子供でいたいけど働いてみたい ページ6

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A「くしゅん！」




伊地知「おや、風邪ですか？」


A「い、いえ！すみません。」


伊地知「いえ、大丈夫ならいいのですが。」




助手席から降りて心配そうにしている伊地知さんは、私の憧れの人だ。


補助監督になりたいと思ったのも、伊地知さんがきっかけだったりする。



車の免許を取るために練習に付き合ってもらっていた。


自動車学校の方がいいのだろうけど、お金がかかるし…




伊地知「運転上手くなってますね。きっと試験も大丈夫ですよ。

Aさんは真面目ですから

あまり根を詰めすぎないようにしてくださいね。」



A「…はい。ありがとうございます。

あ、でも、伊地知さんもですよ。お仕事辛くないですか？」



そういうと伊地知さんは、あはは、と乾いた笑いを漏らした。


痩せた頬が、ひきつって見える。


やっぱり、大変なお仕事みたい。



A「はやく一人前になって、私も伊地知さんのお仕事手伝いますね！」


伊地知「ありがとうございます。






あ、でも最近は五条さんの機嫌が良くて、いつもより苦じゃないですよ。」




A「そ、うなんですね。」



伊地知「えぇ、上層部への態度も前ほど我儘でないですし。


何か趣味でも見つけたんですかね。何はともあれ、すごく助かってますね。」



A「あはは、そうですか」






最近、先生、機嫌がいいんだ。



だから、私にもお金をくれたんだろうか…






じゃあいつか、しっかり返さないといけないなぁ。






また、少し、胸が痛いけど








そうと分かればすることはひとつ。



A「よし。伊地知さん、私、はやく働きますね！」


伊地知「？そ、そうですか。頑張ってくださいね。??」






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