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#38 ページ38

時は過ぎて、もう最後の日となってしまった。





今日は一時間目から四時間目までそれぞれお世話になった教室で最後の授業をする予定だ。






『一ヶ月の間でしたが、本当にお世話になりました!まだ今日一日残っているので、頑張ります!』






職員室で挨拶をして、初日同様拍手をもらって最終日が始まった。





この学園での教育実習が今日で最終日ということが何故か生徒に広まっていた。





職員室や廊下、教室など、生徒と会うと声をかけてくれる。





嬉しさ半分、悲しさ半分というところだ。





まさかこんな深い関わりが出来るとは思わなかった。






女「先生ー!ありがとうございました!」






パァッンッ!!!





声がして、激しい音がした方を振り向けばそこには生徒たちが揃って私の方を見ていた。






『わっ…これ何っ!?』






びっくりしすぎて思わず大きな声が出てしまった。






女「先生、びっくりしたでしょー!」





女「これがサプライズ!クラスのみんなで準備したの!」






その時に思い出した。彼女たちサプライズをしてくれると言ってくれた生徒たちだった。





パンッという音はクラッカーだったようで、クラスの生徒のほとんどが持っていた。





ある人物が目に入った時、笑いそうになった。






不「…」






面倒そうに生徒たちの後ろに立つ不死川先生の手には似合わないピンク色のクラッカーがあった。





でもやっぱりその姿が似合わなくて、声に出して笑ってしまった。





それに気づいた不死川先生は、不機嫌そうな顔をしていた。





それを無視して、近くに寄ってきてくれた生徒たちと話をする。






男「先生と離れたくないわー」





男「ずっとここの先生でいてくれよ」





女「そーだよ!」





女「先生いなくなるの嫌だぁ」






と泣いてくれる子までいる。





そんな姿を見ていれば、私も泣きそうになった。






女「A先生、泣いてるー」





『え、嘘だぁ』





女「せんせ…ないてるよぉ」






というより、いつの間にか涙が溢れてきてしまったようだ。

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りん(プロフ) - 柚葉さん» 私も実弥さん言われたらキュン死にしちゃうだろうと思って、書きました(〃▽〃) (2021年8月7日 2時) (レス) id: 449a33bf31 (このIDを非表示/違反報告)
柚葉(プロフ) - 実弥さんに、そんなふうに言われたい!!! (2021年8月6日 22時) (レス) id: 33c3d87eb8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きりん | 作成日時:2021年7月20日 20時

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