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あなたside




それから数日後、また奏多に会った。



『あれ、また会ったね』



奏「そうだね…Aってこの辺に住んでるの?」



その言葉で、伊黒様が言っていたことを思い出した。





「あの男、気をつけろ」





伊黒様は奏多のことを知らないし、そう言っているのだと思ったけれど…



今日出会った場所はあの家からも、そして浅草からも離れている蝶屋敷近くの市だった。



『そ、そうだけど…どうしてこの市に来たの?』



奏「んー…何となく」



ニコと笑った奏多だけど、その笑みはどこか怖かった。



『そ、っか…』



これ以上深掘りするのは辞めようと思って、別れを言おうとすれば、声をかけられた。



奏「ねぇ、A。帰ってくるつもりないの?」



『うん。旦那様と奥様も言っていたでしょう?私はあの人たちに買われたの』



奏「でもAは僕の家族だよ」



『…』



奏「ねぇ、A。帰ってきてよ」



『…』



奏「Aがいなくなってから、父さんは毎日浴びるように酒飲むし、母さんは夜な夜な男のとこに行くし…」



そう話す奏多の表情はとても悲しそうだった。



『そう、…なの』



奏「うん。この家に僕の居場所はないんだ。助けてよ、A」



伊黒様はあんなことを言っていたけれど、彼が私の前に現れたのはきっとこれが原因だろう。



『…分かったわ』



奏「!戻ってきてくれるの?」



『戻るかはまだ決めれないけれど、一度お家に行ってみることにするね』



奏「そう。…分かった、待ってるね」



そう言って、その時は別れた。

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令花 - 冨岡さんめっちゃかっこいい (8月3日 15時) (レス) @page50 id: 9fc0619dbf (このIDを非表示/違反報告)
美咲 - 早く続きが見たいです!よろしくお願いします! (2022年3月4日 15時) (レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
琴音 - めっちゃくっちゃ、キュンキュンしました!ありがとうございました🙇 (2022年3月4日 14時) (レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
りん∞(プロフ) - ラテPさん» 頑張ります!ありがとうございますヽ(*^^*)ノ (2021年5月9日 21時) (レス) id: 449a33bf31 (このIDを非表示/違反報告)
ラテP(プロフ) - もちろん\(^o^)/この作品も、更新したごとに、見たいと思います 更新頑張ってください (2021年5月3日 16時) (レス) id: f555ccc325 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きりん | 作成日時:2021年4月28日 3時

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