。*:＊過去と未来＊:*。2 ～心～ (ページ25)

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同じ過ちページ25

潤side

本当なら、山田をとっ捕まえてでも、ぶん殴って雅紀の前で謝らせたい。

あんな奴、俺一人でやっつけてやるのに。

潤「…はぁ」

俺は授業中にも関わらず、屋上で寝転んでいた。

俺の長所は正義感が強いところだと周りからよく言われていた。

初めはそう言われて嬉しくて、仲間を助けたり正義を振りまいて、優越感に浸って

『俺は強い』

『俺は良い奴』

自分でそう思い込んでいた。

あの出来事があるまでは…。

結局俺は、良い奴である自分に酔っていただけなんだ。

大切な仲間を救えなかった

救えたはずの命だった

…もうあんな思いはしたくない

だから、『ただの友達』でいたかった。

お互い深入りせず、適度な距離感で。

それなのに

どうして俺は、あいつらのことばかり考えてしまうのだろうか…。

救ってやりたい

これはあの時と同じ感情。

でもあの時と違う。

だって、すぐに動けない。

自分の中でまだ迷いがある。

もし自分が手を出して、それが空回りしてしまったら…？

もしあいつが、死ぬようなことがあったら…？

俺はもう、同じ過ちを犯したくない。