【土方十四郎】きこえますか 2

忘れた頃にやってくる ページ35

銀時目線

あーしくじった…。今日もだめだった
パチンコの機械壊れてんじゃねぇのか？


こんなに何千、何万もつぎ込んでんのに
きっとあれだわ、あれ
小説での出番が全然なかったことが原因だ


読者も思ってただろな〜「いつになったら銀さん出てくんだよ」
「早く三角関係のどろどろ見せろよ」って


うん、これは作者のせいだわ
俺は何も悪くなーい



「ねぇ、今から紙芝居始まるんだって！」

「ほんと！？ならいそがないと！！」




ガキ２人が俺を追い越す
約２０メートル先のとこで紙芝居をしているんだろう
人だかりができている
たく、紙芝居ごときで騒ぎやがっｔ



「…」



え、待って

あれ、あの子じゃね？…土方までいる
くそ、なんであいつまでいるんだよ

二言ほど土方くんと話してから、
紙芝居のとこにあの子一人で行く



紙芝居まじ神ぃいい！！！



土方と離れた隙にあの子に急接近しちゃお〜


＊ ＊ ＊



「うお…」

やっぱ可愛いい〜！！
え、待って遠くであんまわからなかったけど
すごいおしゃれしてるじゃん！リップまで塗っちゃって…
うわ〜、お持ち帰りしてぇ



「…？」



もしかして、見えなくて背伸びしてんの？
待って待って…可愛いんですけど
もぉ〜しょうがないから、銀さんが手ｪかしてあげねぇとな♪


「どうした？」


駆け寄ってくる土方


ち、邪魔しやがって



「前が見えなくて」


「…」



なんか言ってあげなよ
鬼の副長、女子の気遣いとかできんの？
はぁ〜、仕方ねぇから俺ｇ



「え…！？」



「！！？」




ヒョイっと彼女を持ち上げた
う、うそだろ
あんな少女漫画みたいなことすんの？あの副長



「これでどうだ？」



「み、見やすくなりました…」



俺勝ち目なくね？

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