【土方十四郎】きこえますか 2

自覚 ページ15

ドクン ドクン



さっきまでなんともなかったのに…なんで





スッ




「擦っちゃダメだからな」




手が伸びて私の頭の上に置かれる





その動作はいつもと変わらない





でも、私の感情は違った




触られただけで電撃が走るような痛み
心臓が速くなって息が苦しい




彼の顔を見ることができない






「いいな？」






手話をする力さえない



心臓が痛い…これって心臓発作？
私今から死ぬの？







「…」ｺｸ






早くこの時間が終わって、、、
う、ううん、終わってほしくない
終わって欲しい、終わってほしくない







『好きというのは、
その人のことが好きで好きでたまらないこと』


天パさんの言葉がフラッシュバックする


なんで、今思い出すの…？
別のことを考えようとするが、
その時の言葉がまた出てくる





『一緒にいたい、手を繋ぎたい、
　相手の全てを知りたい…とか
　そういうこと』















そのあと、ご飯は喉を通らず
お風呂ではのぼせそうになった




ふかふかの布団に入れば、すぐ夢の中に入るのに
中々寝付けなかった








彼を好きだと自覚したから

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