【土方十四郎】きこえますか 2

手当て ページ2

ま、まさか、この壁を登って来たの？
どうしてわざわざ…

「ダッセェーとこ見られちまった」


「…」汗汗


怪我してないですか？大丈夫？
そう思って天パさんに駆け寄る


見ると、肘に血が出ていた


「あぁー、こんなもん唾つけとけば治るから」


「…」ﾌﾞﾝﾌﾞﾝ


ここに来た理由は置いといて、
まずは手当てしないと

「んー？なになに」


天パさんの腕を引っ張って部屋に連れていった



＊ ＊


「本当に消毒するの？
　待って待って俺心の準備するから」


「…」汗


これで3回目ですよ…
もう消毒しますね


「ひいいい…地味に染みるよこれ」


あと、絆創膏を貼って、と…


「…なんか世話になっちまったな。
　ありがとよお嬢さん」


「…」ﾆｺ


いいえ


「いきなりで悪いだけどさ」


一気に距離を詰めて


「…？」


「俺、お嬢さんの事好きなんだよね」

と言われた


「…？？」汗汗


え、え…？好き？どういうこと？
好きな食べ物がうどん、みたいなことなのかな？
でも、そんな感じじゃない気がする…


好きってなに？

その『好き』が何なのかわからなくて
紙と筆を用意してその事を聞く


「おぉ…まじか」

口元を押さえてつぶやく
ちょっと顔が赤い



「ええっとですね…ゴホン
　好きというのは、
　その人のことが好きで好きでたまらないこと
　一緒にいたい、手を繋ぎたい、
　相手の全てを知りたい…とか
　そういうこと」


「…」


な、なるほど…ってことは天パさんは私の事を
そういうふうに思ってる？


「あと、」

ギュッ


「こうやって抱きしめて俺だけのものしたい
　独占したいって気持ちもある」


「…」


じゃ、じゃあ…土方さんも？

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