教育 ページ6
あれから私の直属の上司は佐藤さんと云う人になった。
中原さん?あの人は忙しいからね。
その人は10歳の私に厳しい教育をした。
武器の使い方、異能力の扱い、拷問への耐性、はたまた断食までも。
毎日毎日殴られ、蹴られ、髪を引っ張り上げられ、叩きつけられ。
血を吐いて、ボロボロになって、
意識を飛ばしてもまだ教育という名の暴力を受けた。
気がつくと大抵そこは地下で、私は這うようにして住まわしてもらっている
組織内の一部屋に戻り、風呂に入る気力もなく、死んだように眠った。
苦しい、きつい、つらい、憎い。
憎い、憎い、憎い、憎い。
彼奴への憎しみは日に日に積もっていった。
朝早くから目覚ましがなって、重たい体を引きずってシャワーだけを浴び、
汚れひとつない子供用の地味なパンツスーツを着て、栄養ドリンクだけを吸い込み、
奴との約束の場所まで走る。
そうして今日もまた衣服は血に濡れ、汗に濡れ、泥に濡れる。
一週間に一度の休みには栄養ドリンクをまとめ買いして衣服にアイロンをかけ、
あとはずっと寝ていた。
嗚呼、いつまで続くのだろう。
早く、死にたい。
それだけを思って日々時間を潰して生きて来た。
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作者名:消月 | 作成日時:2017年11月30日 19時