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そんな過去のことを思い出しながら、彼女の髪を手ぐしで解いてみた。
指からほどける時の、するするとした手触りが心地よい。
「てか、お前本当に綺麗な髪してるな。」
「そうかな？──まぁ、気を遣ってた方ではあるかもね。」
彼女は照れくさそうにして、少しだけはにかんだ。
その仕草は、俺にとってこれ以上無いくらいに可愛く見えた。
「千切くんはさ、どんな子が好きなの？」
「……急に何だよ。」
「いや、なんとなく。ほら、私だって先輩について話してあげたよ？今度はそっちの番。」
「お前なぁ……。あと、次からは動くなよ。お前の髪が短くなっちまうから。」
「別にいいよ。元々そのつもりだったし。いいから早く早く。千切くんの話聞きたいよ。」
さっきの重い雰囲気とは一変、Aは楽しそうな表情をしていた。
気分転換になってなによりだが、少しだけイラッと来たのは内緒。
「特にこれといったタイプは無いけど……。強いて言うなら、落ち着いてる人が好きかな。」
「ふーん。他にはあったりするの？」
「あとは、髪の綺麗な人も好きかも。──お前みたいな。」
「へ……！？」
──少し、恥ずかしい事を言ってしまった。
自分の顔がどんどん赤くなっていくのが分かる。
Aの顔はよく見えなかったが、耳は真っ赤になっていた。
もういいか。
呆然としている彼女の横にしゃがむ。
Aの頬はほんのり赤くなっていて、白い肌によく映えていた。
玉砕覚悟で、自分の想いを伝えてみよう。
「なぁ、A。俺じゃ駄目か？」
大きな瞳が、さらに大きく見開かれた。
この世界線が少女漫画なら、ヒロイン……Aは迷わずOKを出すだろう。
だけど、そんなこと──。
「……駄目じゃない、です。」
「──は……。」
息が詰まり、心拍数がどんどん上がっていくのが分かる。
これは、一体どんな幸せな夢なのだろうか。
そんな俺を、優しい眼差しでAは見つめる。
「千切くんが私の話を聞いてくれて、すごく嬉しかったの。失恋したばっかりの子が言うことじゃないと思うけど……。」
「──優しくて、不器用で、かっこいい千切くんが大好きです。」
そんなの、良いに決まってる。
終わり
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おかいあげ(プロフ) - わわわさん» お褒めの言葉、ありがとうございます😭😭リクエスト、とても嬉しいです……！気長にお待ちいただけますと幸いです🙇♀️ (6月9日 22時) (
レス) id: 14fd16cdce (このIDを非表示/違反報告)
わわわ(プロフ) - マジ好きです…！！リクエストで「玲王以外の男子に義理チョコをあげていたら」でお願いします！！恋人設定でお願いします！！あ、お気に入り失礼します！！ (6月9日 20時) (レス) id: 25bccbe9da (このIDを非表示/違反報告)
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