３７．臨時集会 ページ39
花桐SIDE
次の日…、１０時ちょうどに５人が集まった。家の前で待機していたのかと疑うくらいみんな同時に。まぁいいわ。誰も遅刻しなくて良かった。椿はまだ眠そうだけど。
「これは東卍には後で伝えるつもり。こちらだけでどう立ち回るか…、それを決めていこう」
胡「芭流覇羅は相当数が多い。弱い奴らは俺らがさっさと片づけていった方が良いだろうけど」
椿「…グゥ…」
あ、寝ちゃった。起こさないと。
「椿」
椿「………？…あ、ごめん。立ち回り方だっけ。…俺、少し強い奴とやりたいな。前の抗争で壱番隊とやり合って勝てたのが自信になったし」
「わかったわ。じゃあ椿は周りの弱い子たちは気にしないで芭流覇羅のボスのような存在を見つけ、戦うこと。弱い子たちの相手は…、じゃあさっちゃんとすいちゃんにお願いしようかな」
椿「わかった。頑張るね」
前の抗争…、壱番隊の殲滅を任せたのが正解だったみたいで良かったわ。今回のでさらに自信がつけば万々歳だけど…、上手くいくかな。まぁ…そこはさっちゃんたちにフォローしてもらいながら頑張ってほしいわね。
「紫苑はいつも通り特攻ね。マイキーのサポートをしながら敵を蹴散らすこと」
華「了解。でもマイキーのサポートなんて必要ない気がするけど」
「万が一よ。場地君はマイキーの親友的存在、もし倒すことを躊躇ってしまった場合抗争は芭流覇羅の方に傾いてしまう。だから一応サポート役についてほしいの」
華「なるほどね。マイキーの弱さを俺が埋めるということ」
まだ私たちはあまりあの子たちのことについて理解できていないから万が一を考えるのは大切。特にマイキーは心が幼い…、それでいてカリスマ性に溢れているから背負えないものを無理矢理背負っていることを誰も気づかない。
…これはあくまで私から見たあの子の印象だけど、多分間違っていないと思う。たまに見せるあの子の物憂げな表情がそれを物語っているから。
私は心配なだけよ。でもそれはあの子を守るための立派な理由になるわ。
「すいちゃんとさっちゃんは大丈夫そう？」
枳「自分は…大丈夫」
胡「俺も問題ないよ」
「じゃあ後は…私と桔梗か…。この記憶は曖昧だから信用性は薄いんだけど、確か芭流覇羅には歌舞伎町の死神がいるはずなの」
一度だけ会ったことがある。不良たちの顔を殴って歯を抜いてた…というかボロボロにしてたって言う表現の方が良いかな。…とにかく死神みたいではあったわ。
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作者名：suffron* | 作成日時：2022年9月19日 20時
