* ページ7
白橋SIDE
三ツ谷さんの作ってくれた氷嚢を目元に当てながら、私たちはドレスについて話し合っていた。
三「これ全部一人で考えたのか?」
「あ、璃子さんと考えましたよ。大体は私が考えたものですが」
三「スゲェな…」
ポツリと彼は呟いた。すげぇ…か。三ツ谷さんに私を認めてもらえたようでとても嬉しい。でも…、そんなに上手くない絵を凝視されるのは恥ずかしいんだよな。
三「俺はその客を知らないけど、少し背伸びをしたいんだな。この絵を見る限りそう感じる。いいんじゃね?これで行こう。スカートの装飾は後からいくらでも変えられるし」
「三ツ谷さんがそう言うなら、…これで行きましょう。そしたら…、まずやることは生地選びですね。よくドレスに使われているのはシルクやサテン系…。今回のドレスはあまり光沢がなくて、柔らかさや優しさが感じられるものにしたいんですけど」
三「それならシルクとかじゃなくてジョーゼット、オーガンジーの方が合ってると思う。勿論スカートの方な?上はオーガンジーじゃ駄目だ」
なるほど…、その生地も合うよね。んー、ジョーゼットの場合少し重みが出てしまうからオーガンジーにした方が良いかも。それにこの生地は全体的に淡い色のものが多いし。
三「客の要望の中に膨らみすぎているドレスはNGってのがある。オーガンジーならチュールよりもボリュームを抑えられるし、刺繍とかも施しやすい」
「流石三ツ谷さん…!」
私がキラキラした目で三ツ谷さんを見ると、彼は少し照れくさそうに頭を掻いた。すごいなぁ…、私はスーツしか得意じゃないからドレスの知識が格段に少ない。
三「上半身の生地はどうする?」
「そちらはシルクでいいと思います。厚めの光沢が目立たない高級感のあるものシルクが望ましいです」
三「わかった」
これで一応大体使う生地は選べたかな。ってところでちょうどお客さんがいらっしゃった。
「すみません、お客さんが来たので一旦そちらの対応をしてきます」
三「りょーかい」
「いらっしゃいませ、お客様」
客「至急上司にパーティーに参加しろと言われてな…。それ用のスーツが欲しいんだ」
パーティー用のスーツか。なら、こっちにあるものから選んでもらおう。たくさん色あるけど、どういうパーティーかにもよるし。
「こちらがパーティー用となります」
客「色んなものがあるんだな…。自分では選べなさそうだから選んでくれるか?」
「かしこまりました」
264人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
suffron*(プロフ) - ゆいとこさん» コメントありがとうございます!三ツ谷君が最推しなんで結構序盤絡ませていきたいと思ってるんです!これからも頑張りますね! (2022年11月18日 15時) (レス) id: 8634fbdb13 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいとこ(プロフ) - 続編移行おめでとうございます!(おめでとう…なのか?)いつも楽しく読ませていただいてます!!三ツ谷くん出てくるんですね!今後の展開がすごく楽しみです♪無理せず更新頑張ってください!! (2022年11月18日 15時) (レス) @page1 id: e4df59fc58 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:suffron* | 作成日時:2022年11月17日 23時