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白橋SIDE
お客様に似合うスーツを選んであげた後、私は三ツ谷さんの元に戻った。
三「ここの店のスーツはスゲェ安いよな」
「そうですね、リーズナブルな価格で販売することをモットーとしているので。ぼったくったりなんてしませんよ」
三「八戒とか結構スーツ着るし、ここを教えてやった方が良いかもな」
「是非是非お願いしますね」
私たちはそれから閉店時間までドレスについて話し合い、必要な材料と役割分担を決めた。途中途中お客さんが来たけど、みんなオーダーメイドじゃなくてその場で買っていく人ばかりだったからすぐに終わった。
「では、必要な材料はこちらで全て揃えるので、届いたらまた連絡させていただきます。その時はお願いしますね、三ツ谷さん」
三「わかった」
「今日はありがとうございました、帰り道には気を付けてください。ここら辺治安が良くないので…。後ろを振り返ると…バン、なんてことも」
三ツ谷さんの表情には恐怖を含んでいた。でもここら辺ならあり得なくもない、私も夜外に出るのは怖いからね。いつ路地に連れ込まれるかわからないし。
三「あんま脅すなって。俺昔不良だったし、腕っぷしには自信があるんだよ」
あら、三ツ谷さん不良だったんだ。まぁ、それでも銃には敵わないだろうけど。
「そうですか、でも一応気を付けてくださいね」
三「わかったわかった」
彼は軽く手を振って店から出て行った。
「三ツ谷さんも帰ったことだし、店閉めるか」
シャッターを下ろそうとした時だった…、
竜「うぉ!もう閉めんの!?」
「竜胆さん!?お店は9時までなんでもう閉まりますよ!」
竜胆さんがドアを勢いよく開けてシャッターにぶつけてしまった。…いや、こんな時間に来られても困るんだよな。蛍の光は流さないけどもう営業時間は終了してるんだよ。
竜「いや、客としてじゃなくて普通に彼氏として会いに来たんだけど」
「会いに来るのは来週の金曜日では?」
竜「電話して声聞いたら…会いたくなった」
「はぁ…、どうぞ。理由もなく彼氏を追い返すなんて真似はしません」
そう言ってあげると彼は嬉しそうに顔を綻ばせて店内に入ってきた。会いに来たい時はこっちからじゃなくて普通に家の方から入ってきてほしい。
店内の電気を消して部屋の方に向かっている途中、後ろから強く抱きしめられた。
竜「さっきの男って誰?仕事仲間?」
「そうです。仕事を手伝ってもらうために呼びました」
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suffron*(プロフ) - ゆいとこさん» コメントありがとうございます!三ツ谷君が最推しなんで結構序盤絡ませていきたいと思ってるんです!これからも頑張りますね! (2022年11月18日 15時) (レス) id: 8634fbdb13 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいとこ(プロフ) - 続編移行おめでとうございます!(おめでとう…なのか?)いつも楽しく読ませていただいてます!!三ツ谷くん出てくるんですね!今後の展開がすごく楽しみです♪無理せず更新頑張ってください!! (2022年11月18日 15時) (レス) @page1 id: e4df59fc58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:suffron* | 作成日時:2022年11月17日 23時