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望月 ページ45

白橋SIDE

 開店時間になってドアのプレートを“OPEN”にした瞬間、ロングのファーを首にかけた強面の男の人が入ってきた。

?「…店員か?」

 「いらっしゃいませ。私がここの店長、白橋です。今日はどのようなものをお探しですか?」

?「少し見て回る」

 「かしこまりました。ごゆっくりどうぞ」

 強面の人は大きめのスーツが飾られているところに行き、適当に大量のスーツカゴに入れていった。

 …ん?適当に?いくら一着が他の店より安いからって…、値段も見ずにカゴに入れるなんて。この客…相当なお金持ちだな。たくさん買ってくれるのに越したことはないけど…、大丈夫かな。

 …そんなにスーツって一気に沢山買うものなの?

?「店員」

 「はい、何かございました?」

?「これより一回り大きいスーツはあるか」

 一回り大きいスーツ…。

 「確か…こちらに」

 私は客を案内した。一回り大きいスーツはあるけど、これよりも大きいものはないかもしれない。

 客はスーツを三着カゴに入れ、私に押し付けた。

 「…お会計ですね」

?「それ、全部一人で着るわけじゃないからな。勘違いするなよ」

 「…はい」

 レジの画面を見ると、お会計がまさかの20万越えで仰天してしまった。しかもそれを黒いカードで払うもんだから…。…まさか、この人。昨日蘭さんが言っていた梵天の……、どっちか?

 望月さんか明石さん。…見た目から年齢が判断しにくくてどっちかわからない。

?「…どうした」

 「…!いえ、何でもありません」

 客は三ツ谷さんに声が聞こえないようにするためか、私の耳元で、

?「梵天の望月莞爾だ。明司じゃないからな」

 と呟いた。…この人が望月さん。

 「…蘭さんの言っていたモッチーさんですね」

望「…まぁ、間違ってはいないが…」

 「昨日、蘭さんに望月と明司が近々来るかもしれないと言われましたので。想像以上に貫禄のある方で少々驚きましたが…」

 これは本音。思っていた以上にごつくてびっくり。

望「そうか。…あの奥に座っている男は客なのか?」

 …なんでそんなこと聞くんだろう。三ツ谷さんのことだよね?

 「いいえ。仕事の手伝いをしに来てもらっています。お客様ではありませんよ」

 …特に何の反応もされないの辛いんだけどな。何のために聞いたんだ…。

望「…また来る」

 「…はい、お待ちしておりますね」

 望月さんは両手に大きい袋を下げて店を出て行った。

 「…不思議な人」

三ツ谷→←三ツ谷



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suffron*(プロフ) - ゆいとこさん» コメントありがとうございます!三ツ谷君が最推しなんで結構序盤絡ませていきたいと思ってるんです!これからも頑張りますね! (2022年11月18日 15時) (レス) id: 8634fbdb13 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいとこ(プロフ) - 続編移行おめでとうございます!(おめでとう…なのか?)いつも楽しく読ませていただいてます!!三ツ谷くん出てくるんですね!今後の展開がすごく楽しみです♪無理せず更新頑張ってください!! (2022年11月18日 15時) (レス) @page1 id: e4df59fc58 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:suffron* | 作成日時:2022年11月17日 23時

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