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ページ20

竜胆SIDE

 裏切り者を全て殺し終わり、他の仕事もあらかた片付いた。

下「今日もあの人のとこに行くつもりなんですか?」

竜「は?」

下「昨日もそうでしたけど、随分やる気みたいですし」

竜「あ〜、アイツ仕事放っておいたまま会いに行くと怒るからな」

 しかも残ってる仕事を全て九井に押し付けてんじゃないかって思ってるみたいだから余計にたち悪ぃ。…確かに押し付けたことはあるけど。仕事量は実際の所九井が一番多い。でも、俺たちは面倒な仕事を全部アイツに押し付ける。…兄ちゃんとかは特に。鶴蝶はあまり押し付けねぇか。真面目野郎だからな。

下「…あぁ…、何となく想像つくかも。よくあの人と付き合えましたね、竜胆さん。あれぐらい冷めてる人なら竜胆さんぐらいの男、簡単にフリますよ」

竜「お前今日は随分と饒舌だなァ?」

 俺ぐらいの男ってなんだよ…。

下「蘭さんもフラれたんでしたっけ」

竜「“も”っておかしいだろ。俺はフラれてねぇ。兄ちゃんは生理的に受け付けられないみてぇだけど」

下「蘭さんを拒む女性っているんですね」

 それは俺も思った。嫌われていることを兄ちゃんに聞いてからさらにアイツに興味を持って、自分のものにしたくなった。アイツを俺のものに出来れば兄ちゃんに勝てる気がするし。

下「あ、竜胆さん。鶴蝶さんから次の仕事の内容が送られてきましたよ。どうやら最近梵天の下についている店で小火があったみたいです。放火だとその店の人間は睨んでるみたいなんですけど、それについて調べて欲しいとのこと」

竜「面倒だ…。俺らは警察じゃねぇ…」

下「まぁまぁそう言わずに。さ、行きましょう」

 小火の調査なんて下の奴らにやらせればいいだろ…。わざわざ俺らが行く必要なんてねぇ。

下「意外と大きい所で起きたらしいんです、怪我人も死人も出てるし」

 もはやそれは小火騒ぎじゃねぇよ。普通の火事だ。

竜「あー、わかったわかった。サボったらあいつに絞られっから」

下「今、車を手配しますね」

 前園(下っ端の名前)は車を出しに外へ出て行った。

竜「小火…なぁ」

 小火ごときで死人が出るはずがねぇ、軽い火傷ぐらいならしそうだけど…。…何か引っかかる。店の連中は誰かが放火したと思ってんのか。

下「用意出来ました、行きましょう」

竜「あぁ」

 俺らはその小火のあった店に行き、店長に色々話を聞いた。話を聞く限り矛盾点は…ないな。でも…何か…何かおかしい。こいつの言っていることは。

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suffron*(プロフ) - ゆいとこさん» コメントありがとうございます!三ツ谷君が最推しなんで結構序盤絡ませていきたいと思ってるんです!これからも頑張りますね! (2022年11月18日 15時) (レス) id: 8634fbdb13 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいとこ(プロフ) - 続編移行おめでとうございます!(おめでとう…なのか?)いつも楽しく読ませていただいてます!!三ツ谷くん出てくるんですね!今後の展開がすごく楽しみです♪無理せず更新頑張ってください!! (2022年11月18日 15時) (レス) @page1 id: e4df59fc58 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:suffron* | 作成日時:2022年11月17日 23時

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