９６．決戦の日 ページ50
華相SIDE
皐月をそのままソファに寝かせ、近くにあったブランケットをかけた。そしてコーヒーを飲み干し、洗った後書き置きだけ残して俺は家を出た。
“コーヒー美味かった。起きたら絶対布団で寝ろよ。明日の朝体痛くなるからな 華相”
華「う〜、寒っ…」
クリスマスシーズンだな、街の方がクリスマス色で光り輝いている。イブまで後一カ月ぐらいあるけど。
華「明日は…、羅賦良簾の中で一番大きな抗争になりそうだ。首領のいない抗争…」
何が何でも…勝って敵を討たねぇと。
次の日…
胡「おはよう」
華「おはよ、昨日あの後布団で寝たか？」
胡「いや、そのままソファで寝ていた。置き手紙の意味はなかったな」
首を寝違えたのか、こきこき鳴らしながら皐月が集合場所に来た。その後、椿と睡蓮が二人で来て、最後に桔梗ちゃんが来た。
椿「みんな集まったね、それじゃあ東卍たちと合流しよっか」
東卍との集合場所はまた少し違う。アイツらのアジトに近い所にみんなを集めて、一気に攻め込む。朝だからいないかもしれない？いや、ちゃんといるよ。全部その反社の情報屋が掴んでくれているらしいから。
マ「よっ。…って、あれ？Aは？」
胡「花桐は負傷で入院中だ。今回潰すチームの上の奴らにやられた」
ド「マジかよ…、総長いない中でヤり合うの大変じゃね」
椿「それでも勝つしかない」
椿が強く断言した。後ろにいた桔梗ちゃんも大きく頷く。
葵「絶対に借りは倍以上に返す」
三「おーおー、やる気満々だな」
マ「ま、俺らも下の奴らぶっ潰したらそっち手伝うから」
…それはマズイ気がするな。俺らが上の人間を全て殺してしまっていたら東卍の奴らも俺らと距離を置いてしまうだろう。
胡「多分こっちの方が先に終わる。下の人間は２００人近くいる」
マ「俺らを誰だと思ってんの？」
胡「ちゃんと力量は把握して頼んでいるんだ、負ける未来は見えていない。でも一応」
マイキーはまだ納得しきっていないような感じだったが、皐月にこれ以上何を言っても聞かないと思ったのか口を噤んだ。俺らは最終確認をし、分かれた。上の人間がいる場所と下の人間がいる場所は少し違う。
枳「ここから一気に空気は変わる…、気を付けて」
胡「入らなくてもわかるほど嫌な雰囲気だな」
確かに…。俺もこういう空気は小さい頃に何度も吸っているけど…、ここの空気はもっと酷い。瘴気…に近い気がするな。
椿「…行こうか」
必ず…、勝つ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：suffron* | 作成日時：2022年10月6日 16時
