９４．内緒に ページ48
華相SIDE
胡「明日、攻め込む。全員殺して構わない。でも…、花桐が起きても絶対に言わないこと」
華「…！！本気か」
胡「俺らが潰すのは一番上の人間たちだ。下の奴らの片付けは東卍に手伝ってもらうことにした。既に連絡は取ってある、マイキーは了承してくれた」
行動が速い…。後は少し作戦を立てれば良いだけだな。
胡「一番の戦力である花桐がいないのは俺たちにとって大きい痛手。それでも…潰すしかない。多分あいつらは一斉に葵に向かってくると思う、女＝弱いという考えがあいつらの中で染みついているだろうから」
葵「ほんっとにクズな人間ばっかり…」
もし桔梗ちゃんが真っ先に狙われるとしたら、俺たちはソイツらが固まらないようにうまく誘えば良い。向こうの人数が俺はまだ把握できていないけど…。
華「アイツらは大体何人ぐらいいる？」
胡「一番上の人間だけで５０人程度。マフィアの様な構造になっているから、幹部の下にいる奴らも結構な力を持っているはず」
…なるほどな。皐月がどうしてここまでソイツらの情報を持っているのかはわからないが、今は聞かないでおこう。スパイじゃないことは確かだから。
華「了解。まぁ、１人１０人程度やれば勝てるな」
胡「あぁ。特に具体的な作戦は立てない。“特攻”、それだけだ」
椿「皐月君は凶器使うの？」
胡「俺は…使わないけど、それは個人で決めてくれ」
俺も使わないようにしないとな。Aちゃんは人を殺すことを極端に嫌うけど、今回だけは少し許してほしい。凶器は使わないから…。
バレたら…、なんて言われんだろうな。怒られるか…、泣かれるか…、嫌われるか…。
葵「もう今日はここで解散しよう、明日に向けてこれ以上無駄な体力は使いたくない」
胡「そうだな。じゃ、解散」
あっさり解散か…。
睡蓮と椿と葵はさっさと帰って、俺だけ一人皐月の家に残ってしまった。
胡「まだいるならコーヒーか何か出すけど」
華「じゃあ、頼むわ。あ、俺ブラックしか飲まないから」
胡「はいはい」
豆のドリップ音が聞こえてくる。中々凝ってるな。でも皐月は苦いもの無理だからコーヒーなんて飲まない。…なんであるんだ？
胡「これでいいか」
華「ん、ありがと」
胡「…俺の家、自分用の布団しかないからな。泊まろうとか考えるなよ」
華「別に布団なんていらねぇしソファでいい。少し…語り合おう。皐月」
胡「全く…。まぁ…、今回のことは俺も話したいことがたくさんある」
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作者名：suffron* | 作成日時：2022年10月6日 16時
