ニコニコ先生が怒ったら最恐です（仮）【呪術廻戦】

〃 ページ44

絡繰SIDE

　…あぁ、発動させるつもりだね。人形は…外に一体置いておこう。七海があれを発動した後にすぐ逃げられるようにしないと…。

　「十劃呪法“瓦落瓦落”」

　流石、七海の拡張術式。生命体以外にも自分の呪力を付与させる…。良いよなぁ、あれ。

　おっ、さらに攻撃を仕掛けた。いいねいいね〜。

　「お互い生きていたらまた会いましょう」

　「七海は生きているでしょ」

　俺は七海の肩に触れ、そのまま外にいる人形まで飛んだ。さて、真人はどうなっているかなぁ。

　「伊地知に連絡？あ、治すね」

　反転術式。家入の教え方で何とか習得した、マジでよくわからない教え方だったから苦労したけど。

　「七海、一旦高専戻ってしっかり家入の治療受けた方がいいよ」

　「絡繰さんはこれからどうするんですか？」

　「アイツがしっかり死んでるか見に行ってくる。大丈夫、生きてたら一人では戦わないようにするから」

　「お気をつけて」

　俺は七海から離れた。脇腹の下辺りに術式を発動させたから、下手すれば内臓まで破壊されるところだった。七海が無意識に自分を呪力で守ってくれていて良かったよ。

　「…見に行きますか」

　戦ってもいいんだけどね？でも、真人以外にもいる気がするから遠くで少し術式を発動させるぐらいにしておく。

　「……、真人…」

　あいつは必ず殺す、呪霊なら祓うという表現が合っているんだろうけどあいつなら殺すって言った方がいい。それぐらい…下衆だから。

　「…生きてんねぇ。まぁ、あんなんで死ぬほどやわじゃないか」

　あぁ…夏油もいる。一緒に術式かけちゃっていいかな。

　「死糸呪法“束縛”」

　普通縛りは自分に課すもの、でもこれは相手に縛りを強制させる術式だ。

　「…痛ぇ〜」

　自分に縛りを課さない代わりに思いっきり骨折れたり内臓損傷したりと代償が大きい。俺があいつらに課した縛りは…、

　俺が解除するまで術式が使えなくなる。

　勿論、ずっと発動していたら俺が先に死ぬから何時間か経ったら解くよ。

　ずっと痛みに耐えるのは得意じゃないけど、ポーカーフェイスが得意だからバレないように接することはできる。いや、辛いよ？

　「…うん」

　相手が強ければ強いほど俺への代償も倍…もしかすると二乗ぐらいになる。今回かけたのは特級が二体、しかも未登録だから普通の特級呪霊よりも数段上。

　「ハハッ…！」

　いいないいなぁ…、我慢比べだ。

　どうせ、俺が勝つだろうけどな。

術式→←〃

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す