逆鉢 ページ42
絡繰SIDE
七海が真人の腕を真っ二つにした。良い感じ、人形たちもしっかり真人を惑わして動いてくれている。そのまま攻めきれられたら…。
「ねぇ、アンタらはさ、魂と肉体どっちが先だと思う？」
魂と…肉体？そんなの魂に決まって…。
「肉体に魂が宿るのかな、それとも魂に体が肉付けされているのかな」
「前者」
「後者」
七海は肉体に魂が宿っていると思っているみたいだ。
「そっちの人形使い正解。答えは後者。いつだって魂は肉体の先にある。人形使い、どうしてそう思った？」
「どうして？…魂がないと何も作れないから、かなぁ。どんなことをするにも“生きる”という概念が必要だ。生きるには魂が必要だろ？肉体なんて後からいくらでも作れる、…俺は少なくともそう思っている」
「面白い考えだね、俺君のこと気にいったよ」
「俺もさ、さっき順平と話していたことだーいたい聞いていたけど、ほぼ共感の嵐。君と俺は…似た者同士だよな」
俺がそう言うと真人は目を見開いた、感情なんてないんじゃなかったのかい？
「でも、君は敵だ。俺だって一度術式を食らっている。…必ず祓う、今じゃなくてもいつか」
真人は無為転変で人間を小さくし、それを駒だと言った。流石にね？俺だって人間だから人間を駒と言うのはちょっと聞き捨てならない。でも…、怒っているかと聞かれたら、そうではない。
これは…怒ってるフリ、かな。
「七海、ちょっとだけこっちも攻めていい？」
「どうぞ、ご自由に」
「俺を自由にさせたら大変なことになるよ？…まぁ、でも…すこーしだけ、遊ぼっか」
術式は展開しない、それが俺のモットーではある。でも、絶対に展開しないなんて縛りはない。そんなの課したら大変なことになっちゃうじゃんね？
今、展開しても良いと思う。
俺は首に巻いているチョーカーを外し、舌に巻き付けた。これ別に性癖じゃないからね？決まりみたいなもん。
「死糸呪法“
いつもとは違う人形たち。一つ、これは俺の呪力と同等の強さを持つ、だから簡単に言えば俺が何体にも増えた感じ。そして…、
「すぐに無為転変で姿変えればいいだけの話じゃん」
「バーカ」
二つ、あの人形たちは…、
「その子たちに…核は存在しない。全て呪力だけで動いている」
三つ…、
「舐めちゃ駄目だよ？」
「＿＿＿ッ！！！」
俺と同じ術式を使う。
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suffron*(プロフ) - 紫さん» わぁ〜！ありがとうございます！ (2022年4月30日 0時) (
レス) id: 8634fbdb13 (このIDを非表示/違反報告)
紫 - 好きです！更新頑張ってください (2022年4月29日 23時) (レス) @page4 id: 45b1199f21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：suffron* | 作成日時：2022年4月29日 15時
