貴方しか愛せないから。【ガラテア】

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「では、お食事さげますね」


彫「ありがとう」











夕食を食べ終わり、扇子をパタパタと弄って遊んでいた。







「美しい扇子だこと…」


彫「おばさん、知ってるの？」


「ええ、あの薬剤師さんから貰ったのね？」


彫「そうです」


「ふふ、彼を気に入ったみたいね」


彫「優しいので…」











微笑ましいわ、と一言残して部屋を去った。












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夜も、彼の事が頭にいっぱいで眠れなかった。














彫「最近、彼のことばかり考えているわ…」















これは新たな病気なのかしら。











それとも、"お友達"が出来たことで舞い上がっているだけなのか。







どちらにせよ、悪い症状ではないから大丈夫なのだけれど。














特別仲がいい、だなんて。














そんな事、今まで言われたこともなかった。




贈り物なんて、貰ったことなかった。


















ここまで人に親切にして貰えたのは、初めてかもしれない。










早く明日にならないかしら。










こんなに未来を楽しみに待ったこともなかった。











一日が過ぎるのがあっという間で……





なんだか少し寂しく感じてくる。











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でも、寝る時だって一緒よ。











彫「ここに居てくれているもの」











ニコニコと笑っている、ピエロのぬいぐるみ。











彼がくれたものだから。












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__このぬいぐるみも、彼の一部だから。

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