14話 ページ14
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きちんと女子更衣室で着替え終わり、
レッスン室の方に戻ると
予想外に平然とした蓮くんが
扉によりかかりながらスマホの画面を見ていた。
私に気づくと「お疲れぇ」と手をひらひら。
…仮にも女子のブラ1枚を見たのに
なぜそんな平然としておられる。
「…蓮くんどうしてこんな時間にいるんですか?」
川尻「さっきまでレポート課題やっとって、
帰りに見に来たって感じ!」
「……いつから見てたんですか?」
川尻「8時前くらい?」
「そんなに?! 全然気づかなかった…」
川尻「あでも、スーパーの方行ったり
色々買い物して戻ってきたりしたから」
「何買ってたんです?」
蓮くんがスーパーの袋をガサガサ漁るので
ちょっと気になって寄ってみる。
中から出てきたのはストローを指して飲むタイプのジュース。
そのうちの一つを私に差し出して
「はい、どーぞ」ってにっこり。
「え、いいんですか?」
川尻「もちろん!オレンジジュース飲める?」
「めっちゃ好き!ありがとうございます!」
川尻「んふふ。いっぱい動いたあとは糖分が必要やけんね」
蓮くんはマンゴージュースらしい。
優しさに甘えてオレンジジュースをいただく。
おいしい。
当たり前だけど大学はほとんど真っ暗で
学生課あたりの電気がぽつんと点いているだけだった。
なんかジュース飲みながら帰るのって
高校生に戻った気分。
川尻「さっき電話しとったの、弟くん?」
「そうです。遅くなっちゃったから心配させてしまって…」
川尻「そっか!
Aちゃんめっちゃ関西弁喋っとったから新鮮だったよ」
「あー、たしかに。
関東の友達とかと話してると関西弁話しづらくって」
川尻「そうなん?」
「そうなんです。蓮くんレポート課題って終わりました?」
川尻「レポート?」
なんとなく聞いてみると、
蓮くんは はて と首を傾げた。
あれ、さっき言ってなかったっけ。
しかしすぐに思い出したかのように「あー」とつぶやく。
川尻「うん。なんとかね」
「二年生も課題大変そうですね」
川尻「一年のときと比べたらまだ楽よぉ」
ちゅー、とジュースを飲みながら
お疲れを浮かべる蓮くん。
遅くまで大変なんだな…。
いやまてよ、私もレポート課題出てた気がする…。
川尻「Aちゃん」
「?」
川尻「あんま頑張りすぎんでね」
心配やけん
そう微笑む蓮くんは、いつもよりどこか大人びて見えた。
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Shiu(プロフ) - ぴさん» コメントありがとうございます!お返事が遅くなってしまってすいません…!最近ようやく私生活が落ち着き、他作品から完結に向けてお話を進めています。こちらのお話もきちんとした形に終わるよう更新する所存です、もし良ければお待ちいただけると幸いです…! (4月10日 21時) (レス) @page29 id: de23370fb2 (このIDを非表示/違反報告)
ぴ(プロフ) - 感情移入して泣きそうになりました…更新楽しみにしてます… (10月1日 3時) (レス) @page29 id: 69b32d86ae (このIDを非表示/違反報告)
Shiu(プロフ) - ななしさん» こんばんは!暖かくやさしいコメントをありがとうございます…!終盤直前で停止させてしまってすいません(;-;)完結させたい気持ちはとてもあります!また楽しく読んでいただけるようがんばります!!励みになりました、ありがとうございます! (6月21日 19時) (レス) id: 4d51508915 (このIDを非表示/違反報告)
ななし - コメント失礼します。主人公の性格も蓮くんも人間らしくて素敵で、読んでいて落ち着く(表現変かもしれません)お話でした⋯!更新まったり楽しみにしています✨ (2022年6月20日 15時) (レス) @page29 id: 791bab0b0f (このIDを非表示/違反報告)
Shiu(プロフ) - ^^さん» コメントありがとうございます!数少ない小説の中から見つけて下さりありがとうございます(*´-`*)妄想空想こじらせた小説ですが、実際の蓮くんはもっとかっこよくて魅力的な方です…!ぜひ堕ちましょう💓💞更新頑張ります! (2022年6月9日 5時) (レス) id: 4d51508915 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Shiu | 作成日時:2021年9月8日 2時