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*sato ページ11

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Aと来たのは

だいぶ駅から離れた場所にあるひと気の少ない古着屋。



「インスタで見つけた」と
ドヤ顔で説明しながら中に入っていった。






佐藤「なんか意外。
Aってもっといかつい服見てたじゃん」

「それいつの話?」

佐藤「めっちゃ前。あのーほら。
初めて二人で買い物行ったとき」

「…それだいぶ前っすね?」





Aはどこか気恥ずかしそうに口を尖らせる。



だいぶ前、というのは本当に昔の話。


結成してちょっと経った頃の
まだ俺がAを「三崎」と呼び、
「佐藤さん」と呼ばれていたときの頃。




本人いわく「尖ってた時代」と黒歴史扱いしてるので
こういう過去の話に触ると途端に大人しくなることが多い。





佐藤「あの頃のAは敬語もしっかりしてて
生真面目な少年だったなぁ〜」

「もー!その話はいいんすよ!
今の俺のほうが好きでしょ!」

佐藤「いやおとなしい頃のほうが…」






まだ言いかけてる途中だというのに
Aはフン!と鼻息荒くして
店の奥の方へ行ってしまった。


仕方ないのでおちびの機嫌が治るまで
一人で店内の探索することにしようかな。





穴場の古着屋は外から見るとこぢんまりしていたが
中は予想よりも奥行きが広く、天井が高い。


それでもぎっちり隙間なく服が並べられているので
通路の幅は一人分しかない。



店内にはオジサンが一人だけ。

俺達に見向きもしないけど、
その空気感もまたお店とよく合っている。








___佐藤さんって、どこで服買ってますか。




結成して、たくさん衝突して、

だいぶ落ち着いたときの頃。


ものすっごい遠慮がちに聞いてくるAの顔は
ガチガチに固かった。



あれが多分、初めてAに頼られた瞬間。



黒のパーカーに黒のズボン、黒の帽子。



公園に現れたら秒で通報されてしまいそうだった少年は

今では白ベストとシャツにゆるいズボンを履いている。






「けーごくん!けーごくんっ!」

佐藤「はいはい」

「これ、大人っぽくないすか!奨くんっぽい!」

佐藤「あーたしかに着てそう」





今さっきまで不機嫌だったくせに

何着か服を俺のもとへ持ってきてアレやこれや語り始める。


Aはセットアップよりも
今日みたいなベストのほうが似合うと思うけど。

でもまぁスタイルは良いからなんでもありかもな。



ちびだけど。







佐藤「試着してきなよ」

「うんっ!見にきてね!」

佐藤「はーい」

*sato→←「追懐」*sato



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Shiu(プロフ) - やーさん» こちらこそリクエストありがとうございました!またどこかのタイミングでよなさんとの1:1なお話書きたいと思ってます(*´ェ`*)包容力めっちゃ良いですよね…! (2021年9月7日 12時) (レス) id: 3e168f23de (このIDを非表示/違反報告)
やー - リクに答えて頂きありがとうございました!ほんと母なよなさん好きです(笑)かわいいお話ありがとうございました♪ (2021年9月7日 10時) (レス) id: f6284e2979 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Shiu | 作成日時:2021年9月3日 2時

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