拾漆 ページ18
任務で何があったんだ?
__任務じゃなくて帰りにあった奇人に襲われた。
奇人ってナニ男!?!?
__男だったな。
どんな奴だ!!言え!俺様がとっちめてやる!!
__なんか、西洋寄りの格好をした帽子の……
そこまで言った所で、炭治郎の様子が激変した。
「っその男に!!!やられたんだな!?」
滲み出る憎悪とひりつくほどの激情にその場にいた誰もが竦んだ。
「そう、だよ。すこし落ち着け、」
「何か言われたか!?他に何もされてないか!?」
宥めようとしても効果は無く、肩を思いっきり掴まれてしまった。
これ事情聴取じゃなくて尋問じゃないのか。
「鬼にならないか、あと…必ず迎えに行く、と。」
「鬼に…!?」
そもそも鬼ってどうやって増えるんだ。
細菌か?流石に無理があるだろ。
突然神妙な顔つきになった炭治郎に見つめられる。
「もしかしたら、Aは……」
_____鬼の血を、混ぜられてしまったかもしれない。
告げられた憶測の言葉は、嘘であれと願いたくなるほど残酷だった。
あの奇人は鬼舞辻無惨と言うらしい。
あと名前を口に出しても無事だった。
炭治郎は馬鹿みたいに震えていたが。
そして、炭治郎の家族を襲い、禰豆子を鬼にしたのは、其奴だそうだ。
「捕らえきれなくて、悪かった。」
居た堪れなくなって謝ると、いいんだと返される。
沈んだ空気が部屋を満たした。
「ダーッ!!萎んでんじゃねえぞA!お前はお前だろ!!力不足だったなら強くなりゃいい話じゃねえか!」
痺れを切らした伊之助が叫んだ。
「おやぶん…………」
「そうだぜ!お前の親分からのオコトバだ!!」
お言葉って、何処かで聞いたんだろうか。
使ってみたくなったんだろうな。
___いやぁ、かわいいなあ
「ちょっとォ!?Aちゃん!!絆されてない!?ねえ俺という者が居るのにそっちに浮気しちゃうの!?よりによってそっち!?」
「A、顔溶けてるぞ」
いつの間にか暗い空気は吹き飛んでいて、気づけばいつも通りだった。
奇人に目をつけられても、遡行者は屈しません。
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心(プロフ) - とっても面白いです!続き楽しみにしてます! (2019年8月16日 15時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:哀色 | 作成日時:2019年7月29日 12時