【wrwrd】殺人鬼をお望みで。2【女主】 (ページ13)

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ちょっと変わったマーダー51 ページ13

ゾムの声で我に返り、ナイフを拾い立ち上がる。

ル「そんな奴庇わなくて良いのに…僕はソイツの兄を殺し、ソイツに殺された隣村の男の弟だ！ソイツに復讐するために、わざわざ軍に入ってまでアイツに復讐するための力を手に入れたんだ！やっと復讐出きる所だったのに！邪魔をするな！」

ゾ「あぁ、Aが殺人鬼になるきっかけとなったやつか。まぁ、こんな奴でも仲間やからな。庇うのは当たり前やろ。」

そう言いながら私を庇うように立っているゾムが剣を構える。

シャオロンとコネシマがトントン、グルッペンを救出しているのを横目にし、ゾムに声をかける。

貴「ゾム、これは私の問題だから。私がやる。」

ゾムを押し退け前に出て、ルーズと向かい会う形になる。

貴「確かに、私は必要とされてないけどさ。私を必要としてくれる存在に会えたから。死ねないんだよねー。君の兄を殺した事は謝る。でも、私を殺したら、君も私と一緒だよ。」

ル「なっ……！そんな……お前と僕が一緒な訳ないじゃないか」

ルーズが動揺したことを見計らい、

ルーズの持っている剣に当たるようにナイフを投げる。

カラン

動揺したことによって手の力が緩んだ。だから剣を弾き落とすのは簡単に出来た。

剣は床を滑り、ルーズの後に転がって行った。

私の言った事がよく分かって居ないのか、はたまた、武器が無くなった事によってなのかルーズは酷く混乱していた。

愛用のローブのうちポケットに手を入れ、ハンドガンを取り出し、ルーズに向ける。

貴「だってさー、私は兄を殺された復讐に君の兄を殺した。君は兄を殺された復讐に私を殺したい。つまり、君も私も同じって事だよ。必要とされてない存在なんだよ。だからだ、バイバイ」

ﾊﾞﾝ

破裂音と共に銃口から煙が上がる。

ゾ「お見事」

ゾムの見つめる先には、額を射ぬかれ血を流し倒れているルーズの死体が転がっていた。