128話 ページ27
それから森を見ないようにしたのが功を奏したのか、動悸は起こらずに済んだ。
マンちゃんに頼まれていた紅茶の茶葉や、グルッぺンさんに頼まれたお茶菓子なども買い込んで、軽くカフェに寄ったりしたら、夕暮れ頃にやっと買い物が終わった。
準備良く迎えに来てくれた馬車に乗り込んだが、今度は外道丸が担当しているものでは無かった。
少し残念に思いながら馬車に揺られていると、ゾムがにこにこしながら話しかけてきた。
zm「さっきインカムで確認してんけどな、俺も行っていいらしいねん！舞踏会！」
『え！ほんとに？』
うんうんと頷くゾムは、更に口角を上げた。
私の膝の上でうとうとしていたシッマがふっと顔を上げる。
キャンキャン吠え始めるが、何を言いたいのかはわからない。
zm「俺だけやねん、シッマ。残念やったな！」
ゾムはそう言うと甲高い声で笑い、私の膝の上で唸るチワワにデコピンをした。
シッマは情けない声を上げ、おでこを前足で抑えた。
ゾムにつられて私も笑っていると、また音もなく馬車が止まった。
到着致しました、という騎手の声がしたかと思うと、扉がゆっくりと開いた。
ゾムにエスコートされながら馬車から降り、中に残っているシッマを降ろしてやる。
ゾムは積んであった荷物を持ち、私が持ちますと進み出てきた騎手を大丈夫やでと静止した。
門番にお城の門を開けてもらって中に入る頃には、もうすっかり日は沈んでいた。
城内に並んでいたメイドの1人にゾムが荷物を預けるのを見届けて、人間に戻ったシッマと3人で食堂に向かう。
道中、ちょうど夕食を知らせる鐘が鳴った。
食堂には既に多くの兵士が居たが、幹部の食堂にはまだ誰もいなかった。
kn「なんや、誰もおらんのか。」
zm「今日は休みやったし、寝てるんとちゃう？」
tn「正解、おかえり。」
ハンバーグがこれでもかというくらい乗ったプレートを両手に抱えたトントンさんがキッチンから出てきた。
ゾムは駆け寄って、ハンバーグをひとつつまんで口に放り込む。
目の前にプレートが置かれ、お腹が鳴るのがわかる。
お昼ご飯をさっき食べたような気もするが、一日中街に出ていたためお腹が空いてしまった。
生唾を呑みながら、幹部のみんなが揃うのを待つ。
ぞろぞろと入ってくる幹部たちの頭には、それぞれ個性的な寝癖がついている。
小走りに入ってきたロボロを最後に全員が揃うと、漸く食事が始まった。
続く (更新停止中)
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風太(プロフ) - ダリア太郎さん» わわわ待っていてくれてありがとうございます、、、作者多忙でしてひと段落着いたらまた更新するかと思われるので気長に待っていて貰えればと思います(´∩ω∩｀) (2020年6月22日 23時) (
レス) id: 1ce02552d8 (このIDを非表示/違反報告)
ダリア太郎 - 更新しないんですか（ ｉ _ ｉ ） (2020年6月22日 22時) (レス) id: db84d391e7 (このIDを非表示/違反報告)
風太(プロフ) - ぱんさん» どうぞ！！！（輸血パック） (2019年9月4日 7時) (レス) id: 68876f6c16 (このIDを非表示/違反報告)
ぱん - 何してくれるんだ！鼻血がとまんねーよ！ (2019年7月24日 20時) (レス) id: afe6fa3e2d (このIDを非表示/違反報告)
風太(プロフ) - あっぷるさん» コメントありがとうございます！！！更新頑張ります！！！ (2019年4月7日 9時) (レス) id: 4133c0f6d0 (このIDを非表示/違反報告)
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