126話 ページ26
店の外に出た時には、いつのまにかシッマはチワワになっていた。
荷物をたくさん持っているゾムは、何度もシッマを踏みそうになりながら歩いていた。
いつのまにか太陽はてっぺんに登っていて、影がものすごく短くなっている。
少しお腹が空いた。
でも荷物で手一杯のゾムにこれ以上の我儘は言えないし、黙っておくことにしよう。
ふと身体中の傷が痛くなった。
遠くに森が見える。
気が遠くなるのがわかった。
それでもこれ以上ゾムに迷惑をかけたくない。
zm「A…？」
『なっ、なに？』
zm「大丈夫？」
『何が？』
zm「何がって、しんどそうな顔してるで？」
『大丈夫だよ。』
大丈夫と言っても、ゾムは心配そうに私の顔を覗き込んで曖昧な表情を見せた。
シッマも私の足元に絡み付いて顔を覗き込んでくる。
本当はすぐそこにあるはずの森は、街から見ると物凄く遠くにあるものに見えて、不安に駆られる。
今の私はゾムとシッマと一緒だから何も心配する必要が無いのに、心臓が締め付けられるような感じがする。
kn「もう、帰ろか。」
いつの間にかまた人間に戻っていたシッマが、私の背中をさすってくれる。
両手がいっぱいのゾムは、心配そうに覗き込んでくる。
『本当に、大丈夫なの。』
kn「大丈夫そうには見えんけどな。本人がそう言うんやったら、帰らんくてええけど。でも一旦そこら辺のベンチで休むか。」
『ごめんね…。』
ほぼ全体重をシッマに預けながら、人並みから少し外れたベンチに座る。
ゾムは荷物を全て地面に置き、私の頭を撫でてくれた。
シッマはというと、走ってどこからか冷たい水を持ってきてくれた。
目を閉じるだけのつもりが、少し寝ていたみたいだ。
目を覚ますと、さっきと変わらない風景が広がった。
日はさっきよりも少し傾いている。
zm「あ、起きた。」
kn「お！大丈夫か！」
さっきの目眩は何だったのだろうと言うくらい頭が冴え渡っていた。
その旨を伝えると、2人は安心したように息を吐いた。
『ごめんね、2人とも。迷惑ばっかりかけちゃって。』
zm「大丈夫やで、荷物は持ち帰ってもらったから、Aが動けそうなら買い物続けたいんやけど、」
『大丈夫！動けるよ！』
ゾムはよかった、と言って立ち上がった。
シッマはいつの間にかチワワになっていて、足元でしっぽを振りながらキャンキャンと吠えている。
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風太(プロフ) - ダリア太郎さん» わわわ待っていてくれてありがとうございます、、、作者多忙でしてひと段落着いたらまた更新するかと思われるので気長に待っていて貰えればと思います(´∩ω∩｀) (2020年6月22日 23時) (
レス) id: 1ce02552d8 (このIDを非表示/違反報告)
ダリア太郎 - 更新しないんですか（ ｉ _ ｉ ） (2020年6月22日 22時) (レス) id: db84d391e7 (このIDを非表示/違反報告)
風太(プロフ) - ぱんさん» どうぞ！！！（輸血パック） (2019年9月4日 7時) (レス) id: 68876f6c16 (このIDを非表示/違反報告)
ぱん - 何してくれるんだ！鼻血がとまんねーよ！ (2019年7月24日 20時) (レス) id: afe6fa3e2d (このIDを非表示/違反報告)
風太(プロフ) - あっぷるさん» コメントありがとうございます！！！更新頑張ります！！！ (2019年4月7日 9時) (レス) id: 4133c0f6d0 (このIDを非表示/違反報告)
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