122話 ページ22
動き出した途端に、馬がぶひぶひ鳴き出した。
______A！
『…外道丸！？』
ようやく気づいたか、というように外道丸が口を開こうとした時、運転手さんが外道丸を諭した。
彼は不満そうに前歯を見せながら前を向いた。
zm「外道丸と友達なん？」
『え、うん。』
zm「可愛いよな、外道丸。」
『うん、可愛い。』
すると、コネチワワが不服そうにキャンッと鳴いた。
どう考えても俺の方が可愛いやろ！というシッマの声が聞こえてきそうだ。
馬車が進む道は、徐々に街っぽくなってきた。
ここら辺に来るのは初めてだから全く土地勘がないし、辺りからの視線が怖い。
zm「俺も行きたいなぁ、舞踏会。」
『ゾムは舞踏会行ったことあるの？』
zm「あんまないなぁ。天井裏でグルッペンを見守るくらいしかないで。」
『そうなんだ…。シッマは？』
鼻をすぴすぴと動かしながら眠っていたチワワに話題を振ると、彼はむにゃむにゃと曖昧な返事をした。
zm「こいつは2回くらいやなかったかな。」
『そうなんだ、どうだった？』
そう問いかけても、チワワからは何の返答も得られなかった。
というか馬車の中でもチワワの姿で居るのには、寝やすいからという理由もあるんだろう。
むにむにとほっぺをつまんでみると、顔を逸らされてしまった。
zm「つまんないチワワやな。」
『シッマは夜寝てないのかな？』
zm「いや、こいつめっちゃ寝とるで。」
『じゃあ何で眠いのかな。』
zm「さぁ？」
ゾムは、毛並みに逆らってチワワを撫でた。
毛を逆立てられたために一回り大きくなったように見えるそれは、薄っすらと目を開いた。
すると突然、ガタンという音もなく静かに馬車が止まった。
外道丸は満足げにこっちを見ている。
「到着いたしました。」
zm「ありがとう。外道丸もありがとなぁ。」
『ありがとうございました〜！』
先に馬車から飛び降りたゾムの手を借りて馬車から降りる。
そして、眠さからかまだふにゃふにゃしているチワワを抱き上げ、地面に降ろしてあげる。
街の、さまざまな食べ物のまざった匂いが鼻をくすぐる。
今はいい匂いだと感じるものの、やっぱりまだ昔の苦い記憶が蘇ってくる。
zm「A？」
『……っ！あぁ、ごめんね！行こ！』
私にはゾムもシッマもついてる。
怖いことなど何もないと自分自身に言い聞かせ、ゾムの後を追いかけた。
少し離れた所から、チワワのぱたぱたという足音が聞こえる。
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風太(プロフ) - ダリア太郎さん» わわわ待っていてくれてありがとうございます、、、作者多忙でしてひと段落着いたらまた更新するかと思われるので気長に待っていて貰えればと思います(´∩ω∩｀) (2020年6月22日 23時) (
レス) id: 1ce02552d8 (このIDを非表示/違反報告)
ダリア太郎 - 更新しないんですか（ ｉ _ ｉ ） (2020年6月22日 22時) (レス) id: db84d391e7 (このIDを非表示/違反報告)
風太(プロフ) - ぱんさん» どうぞ！！！（輸血パック） (2019年9月4日 7時) (レス) id: 68876f6c16 (このIDを非表示/違反報告)
ぱん - 何してくれるんだ！鼻血がとまんねーよ！ (2019年7月24日 20時) (レス) id: afe6fa3e2d (このIDを非表示/違反報告)
風太(プロフ) - あっぷるさん» コメントありがとうございます！！！更新頑張ります！！！ (2019年4月7日 9時) (レス) id: 4133c0f6d0 (このIDを非表示/違反報告)
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