121話 ページ21
朝ご飯を食べ終わると、食事中もずっとそわそわしていたゾムがいきなり立ち上がった。
zm「A！行こうや！」
『え、も、もう行くの！？』
tn「まぁ、遅く帰って来るよりは早く行った方がマシと言えばマシやからな。」
トントンさんの発言に激しく頷いたゾムは、まだ座っていた私の手を引っ張り、私はつられて立たされた。
zm「行こうや！」
『うん。』
念を押すように行こうや！を繰り返し、ゾムは私の手を引いて食堂から出た。
廊下を進んでいる途中、何かの気配を感じてさりげなく後ろを振り返ると、全裸に蝶ネクタイという謎のファッションをしたチワワが1匹トコトコとついてきていた。
コネチワワは、ハッハッと口呼吸をながら忙しなく脚を動かしている。
のしのしと歩いているゾムの歩幅は私でも早足になってしまうくらい広いから、小型犬がついて来るのは大変なのではないか。
『ゾム、ゆっくり歩いて？』
zm「ん？あぁ、ごめんな。」
ゾムの歩幅は、私の歩幅に合わせるように小さくなった。
また後ろを振り返ると、コネチワワは今度は口を閉じていた。
心なしか足取りも軽やかだ。
扉を開けて外に出ると、門の前に馬車が止まっているのが見えた。
いつだったかクリーパーが話してくれた、おとぎ話に出てくるカボチャの馬車でこそないものの、白くて豪華なその馬車は流石お城のものという感じだった。
すると、今まで後ろからついてきていたコネチワワが飛び出して、門の隙間をうまく潜り抜けて馬車に飛び乗った。
馬車の中から、早く来いと言わんばかりにキャンキャン泣き喚いている。
zm「行くか。」
『うん！』
コネチワワのように門の隙間は潜り抜けられないため、門番が門を開いてくれた。
ゾムにエスコートされながら馬車に乗り込んで座ると、膝の上にコネチワワが乗ってきた。
zm「運転手さん、ゆっくりでええで。言っておいた通り、あの店まで送ってくれれば帰ってええから。」
「わかりました。お帰りはどのようにすれば？」
馬車の運転手の問いに、ゾムは少し考えるような仕草をした。
zm「んー、荷物が多かったらインカムでトントンに連絡するわ。 馬車出せって言われなかったら来なくてええよ。」
「承知いたしました。ではゾム様、コネシマ様、そしてA様。街まで10分ほどですが、乗り心地に問題などございましたら私にお言いつけください。」
そんな台詞と共に、馬車は動き出した。
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風太(プロフ) - ダリア太郎さん» わわわ待っていてくれてありがとうございます、、、作者多忙でしてひと段落着いたらまた更新するかと思われるので気長に待っていて貰えればと思います(´∩ω∩｀) (2020年6月22日 23時) (
レス) id: 1ce02552d8 (このIDを非表示/違反報告)
ダリア太郎 - 更新しないんですか（ ｉ _ ｉ ） (2020年6月22日 22時) (レス) id: db84d391e7 (このIDを非表示/違反報告)
風太(プロフ) - ぱんさん» どうぞ！！！（輸血パック） (2019年9月4日 7時) (レス) id: 68876f6c16 (このIDを非表示/違反報告)
ぱん - 何してくれるんだ！鼻血がとまんねーよ！ (2019年7月24日 20時) (レス) id: afe6fa3e2d (このIDを非表示/違反報告)
風太(プロフ) - あっぷるさん» コメントありがとうございます！！！更新頑張ります！！！ (2019年4月7日 9時) (レス) id: 4133c0f6d0 (このIDを非表示/違反報告)
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