91話 ページ41
eml「これなんてどうですか？」
いつの間にか後ろにいたエーミールさんが、一つの本を手に取った。
物凄く古い本だが、表紙にはクリーパーと思われる動物の絵が描かれている。
『何の本ですか？』
eml「Aさんが育った森の歴史や成り立ちについてですよ。絵本なので、とてもわかりやすい。」
『なるほど…。』
この図書室には本当に何でも揃っているんだと感心する反面、ここにいると知りたくないことまで知ってしまいそうで怖かった。
今知らないことを、知る必要があるだろうか。
文字の読み書きさえ出来るようになれば問題ないのではないか。
eml「あっっっっっ！！！」
突然、エーミールさんが大声を上げた。
慌てて振り返ると、彼は何か虚空を見つめて何かを思い出したような表情をしている。
『どうしたんですか？』
eml「まずい！俺今日、ゾムさんに呼ばれてたんやった！Aさん、この本をグルッペンさんに届けてもらってもいいですか？」
『はい、だいじょうぶで』
eml「ありがとう！」
エーミールさんは先程の楽器の本を私に渡して、図書館の中を走り去っていった。
いつの間にか、背中の羽は消えて無くなっていた。
すると、図書館の出口付近で彼が何かを落としたのが見えた。
その何かに駆け寄って見てみると、それは煙草だった。
エーミールさんも煙草を吸うんだろうか。
そんな呑気なことを考えていると、もうエーミールさんの姿は見えなくなっていた。
煙草を拾い上げてポケットにしまう。
とりあえず、グルッペンさんにこの本を渡さなくては。
洒落にならないくらいに本が重かったが、何とか総統室に辿り着いてドアをノックする。
まもなくドアが開いた。
だが、部屋から出てきたのは期待していた人物ではなかった。
『…え？』
「僕はぐるぱんだ！もう少し寝かせてほしいなぁ！」
扉から顔を出したパンダのパペットは、蜂蜜色の髪のウィッグを被り、その更に上から少し四角い感じの帽子をかぶっている。
目にはメガネをしているし、両手には剣まで携えている始末だ。
『まさか、これグルッペンさん？ですか？』
gr「俺ではない。ぐるぱんだだ。グルッペンはまだ寝ている。」
『起こしに来たわけじゃないですよ。』
私がそう言うと、グルッペンさんはようやく顔を出して私を部屋に招き入れた。
その右手には先程のパペットがはまっていた。
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Rionn(プロフ) - この小説すっごく面白いです！こんな面白い書類を作っていただきありがとうございます！ (2020年3月12日 11時) (
レス) id: 468eefd495 (このIDを非表示/違反報告)
Rionn(プロフ) - この小説すっごく面白いです！こんな面白い書類を作っていただきありがとうございます！ (2020年3月12日 11時) (レス) id: 468eefd495 (このIDを非表示/違反報告)
風太(プロフ) - ネコミミ七つさん» どういたしましてです！私の貧弱な語彙で理解していただけてとてもうれしいです！小説是非読ませていただきますね！ (2019年2月11日 19時) (レス) id: 7df3c67554 (このIDを非表示/違反報告)
ネコミミ七つ - ありがとうございます。バッチリ理解できました。 あ、あと私ネコの大罪という名前で小説を書いてるんでよかったらみてくださ((殴 (2019年2月11日 19時) (レス) id: 340e6375ee (このIDを非表示/違反報告)
風太(プロフ) - ネコミミ七つさん» ですが、この作品ではメンバーが死に至るという表現をする予定がありませんので、不老不死だという認識を持っていただければと思います。曖昧な設定で申し訳ないです、、。今後とも本作品をよろしくお願いいたします。 (2019年2月11日 19時) (レス) id: 7df3c67554 (このIDを非表示/違反報告)
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