51話 ページ1
『ぺ神さーん？どこですかー？』
医務室の中に呼びかけても、ぺ神さんが現れる様子は一向にない。
ましてや、ベッドにも負傷者は一人もいないし、医務室の中は人っ子一人見当たらない。
zm「言い忘れてたんやけど、あいつ今訓練でてるわ。」
『そういうのはもっと早く言ってくださいよ！』
zm「忘れてたんやって！」
口ではそう言っているゾムさんだが、明らかに顔に「わざと」と書いてある。
『サボりたかったんですか？』
zm「違いますぅ〜。」
少し不機嫌そうに言って、ゾムさんはベッドに腰掛けた。
前に医務室に来た時がすごく昔のように感じられるが、まだ少ししか時が過ぎていないことに驚く。
『私がどうにかするんで、上脱いでください。』
ゾムさんは大人しくタンクトップを脱いで、私に背中を向けた。
背中の傷は思ったよりも大きかったがやはり深いわけではなく、トントンさんの優しさがひしひしと伝わってくる。
zm「あっちに消毒薬があって、あの箱の中にぺ神特製、くられ先生監修のなんでも治る包帯があると思うねん、それ使ってや。」
『了解です。』
ゾムさんに言われた通り、消毒薬は白いバスケットの中にあって、ぐるぐると巻かれた包帯は、真っ白い箱の中にあった。
『この二つでいいんですね？』
zm「うん。」
ゾムさんの背中の傷に消毒薬を塗ると、ゾムさんの肩がぴくりと跳ねた。
きっと、傷口にしみてしまうのだろう。
『痛いですか？しみますか？』
zm「痛くない。」
痛くないわけないだろうが、ゾムさんはこういう時に強がるのが癖みたいだ。
なるべく傷を刺激しないように、ゆっくりと消毒を済ませると、薄いエメラルドグリーンの包帯を肩から反対側の脇腹にかけて、5周ほど巻きつける。
『これって、どう固定するんですか？』
zm「結んで、そこをテープで留める。」
『わかりました。』
言われた通りに余った部分を結び、その上にテープを貼りつける。
テープは驚くほど強固で、きっと激しい動きをしても包帯が取れてしまうことはないだろう。
zm「Aは怪我はない？いや、俺まじでびびってん。人だかりができてるからジャンプしながら見てみたらAと兵士が揉めてるやろ？戦争前やし、あんま無茶なことせん方がええよ？」
『はい。私もちょっと感情的になり過ぎました。でも、女だからと言って下に見られるのが嫌で。』
zm「まぁ、Aは良い軍人になると思うで。」
ゾムさんは、目を細めて少し懐かしそうにそう言った。
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Rionn(プロフ) - この小説すっごく面白いです！こんな面白い書類を作っていただきありがとうございます！ (2020年3月12日 11時) (
レス) id: 468eefd495 (このIDを非表示/違反報告)
Rionn(プロフ) - この小説すっごく面白いです！こんな面白い書類を作っていただきありがとうございます！ (2020年3月12日 11時) (レス) id: 468eefd495 (このIDを非表示/違反報告)
風太(プロフ) - ネコミミ七つさん» どういたしましてです！私の貧弱な語彙で理解していただけてとてもうれしいです！小説是非読ませていただきますね！ (2019年2月11日 19時) (レス) id: 7df3c67554 (このIDを非表示/違反報告)
ネコミミ七つ - ありがとうございます。バッチリ理解できました。 あ、あと私ネコの大罪という名前で小説を書いてるんでよかったらみてくださ((殴 (2019年2月11日 19時) (レス) id: 340e6375ee (このIDを非表示/違反報告)
風太(プロフ) - ネコミミ七つさん» ですが、この作品ではメンバーが死に至るという表現をする予定がありませんので、不老不死だという認識を持っていただければと思います。曖昧な設定で申し訳ないです、、。今後とも本作品をよろしくお願いいたします。 (2019年2月11日 19時) (レス) id: 7df3c67554 (このIDを非表示/違反報告)
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