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"守る為です" ページ10

あたしは二人からそっと離れ、銀とひぐっちゃんが居た廃路線の方に行く。

「全く、"守る為です"とか云いながら人の傷口に塩と七味塗り込むなんて」

予想通り、待って居た二人に溜め息を吐く。

「済みません、Aさん」

ひぐっちゃんが謝る。

謝るなら最初からしないで欲しいんだけど。

「疾くしてよね。

今機嫌悪いから」

「はい」

ひぐっちゃんは駆け出し、自分の車へとあたしを案内する。

「森さんは何処までお見通しなの?」

ひぐっちゃんの車に乗り込み、質問する。

ひぐっちゃんは運転、銀は助手席、あたしは後ろだ。

「私にも判りません。

首領からは伝言を伝えたら、その場で暫く待つように、と云われました」

「あたしは森さんの手の上でクルクル躍ってたって訳ね」

窓から見える景色を眺めながら呟く。


暫くすると、大きな本部楼閣が見えてきた。

何で抜け出してそんなに日数過ぎてないのに戻って来ちゃったんだろう。

抜け出した意味、余り無かったな。

あたしは車を降りて、本部の中に入る。

ひぐっちゃんは車を駐車場に停めに行ったので、銀があたしのお供だ。

お供がひぐっちゃんじゃなくて、良かった。

ひぐっちゃんだったら、静かに考えたい時に、話かけられる。

銀は、付き合いが長いから、話かけられたくない時は、判って呉れる。


昇降機に乗り込み、最上階の釦を押す。

上に着くまでの間、あたしは身に付けて居た暗器を取り外し、銀に預ける。

銀は頷いて、それらを持って呉れる。


昇降機は音もなく静かに停まり、扉が開く。

目の前には自動小銃を構えた見張りが二名。

あたしは彼らにお疲れ様、と呟いて、鳩尾を殴り付ける。

彼らは腹を抱えて踞った。

彼らの間をすり抜け、廊下を歩く。

銀は、彼らの世話をするだろう。

執務室の前には同じ様に銃を構えた見張り。

「退いて」

あたしが殺気を放ちながら云うと、二人はわずかに怯む。

その間にあたしは叩敲もせずに、扉を開け放した。

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設定タグ:文スト , 中島敦 , 太宰治   
作品ジャンル:アニメ
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笹山花音(プロフ) - コメント有り難うございます!!面白いなんて、嬉しいです。  深紅の瞳、読みました!とても面白くて、続きが気になる作品ですね。 (2017年4月1日 18時) (レス) id: 33f32af820 (このIDを非表示/違反報告)
紅月(プロフ) - すごく面白いです!!!!更新頑張ってください! (2017年3月31日 23時) (レス) id: 97c5c84046 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:笹山花音 x他1人 | 作者ホームページ:   
作成日時:2017年1月22日 21時

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