精神操作 ページ7
「莫迦なの!?
何でそんな事するのよ!」
ひぐっちゃんの云った言葉が信じられなくて、あたしは叫ぶ。
「Qに敵味方の区別などない。
命あるものを等しく破壊する狂逸の異能者だよ」
「闘争を征する為ならば、マフィアは手段を選びません」
「何を解き放ったか判って居るのか。
あれは呼吸する厄災。
何故Qが座敷牢に封印されたと思う?
異能の中でも最も忌み嫌われる″精神操作″の異能者だからだよ」
敦side
不気味な人形が笑い出した。
「ーーーッ」
僕は春野さんとナオミさんを守る様にして前に立つ。
人形がケタケタと笑いながら、自分の頭部を引きちぎった。
「なっ・・・・・・」
その時、後ろから何かを落とす音が聞こえた。
振り返ると、春野さんが俯いて居た。
そして顔をあげる。
「!?」
春野さんは両目から血の涙を流していた。
そして僕の頸を締め上げる。
「がはっ・・・・・・!」
気道を圧迫され、息が吸えない。
「ふふふ。
お姉さん、何とかしなきゃ殺されちゃうよ☆」
少年が面白そうに笑う。
『敵の・・・・・・
異能攻撃・・・・・・!」
「敦さん!?」
ナオミさんが叫ぶ。
『僕が、皆を守らないと・・・!』
手を握りしめる。
〈守るだと?〉
孤児院の先生達の声が、聞こえた。
〈笑わせるな餓鬼が。
貴様如きが何を守れる〉
『違う!
もう昔の僕じゃない。
僕には力がある!』
虎の力を両腕に注ぎ込む。
腕の筋肉が膨れ上がり、虎の腕になる。
僕は虎の腕で春野さんの手を外し、投げる。
春野さんは軽やかに着地して、また僕に向かって来た。
『済みません春野さん!』
僕は心の中で謝り、春野さんの頸の後ろを叩く。
春野さんはその侭前に倒れた。
僕は頸を押さえ、咳をする。
背後でナオミさんがゆらりと立ち上がった。
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笹山花音(プロフ) - コメント有り難うございます!!面白いなんて、嬉しいです。 深紅の瞳、読みました!とても面白くて、続きが気になる作品ですね。 (2017年4月1日 18時) (レス) id: 33f32af820 (このIDを非表示/違反報告)
紅月(プロフ) - すごく面白いです!!!!更新頑張ってください! (2017年3月31日 23時) (レス) id: 97c5c84046 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:笹山花音 x他1人 | 作者ホームページ:
作成日時:2017年1月22日 21時